思想新聞 1999年5月5日号 解説 統一地方選挙 後半戦

町村議選の当選者数
町村議 定数 18,999
| 共産党 | 955 | (112) |
| 自 民 | 83 | (30) |
| 民 主 | 41 | (4) |
| 公 明 | 476 | (34) |
| 社 民 | 97 | (11) |
| 諸 派 | 20 | (1) |
| 無所属 | 17,326 | (2,056) |
| 計 | 18,998 | (2,248) |
全国の市議選当選者数
| 計 | (うち女性) | 現 | 元 | 新 | 無投票 当選 | 前回 | |
| 共産党 | 1,033 | (370) | 703 | 20 | 310 | 4 | 940 |
| 自 民 | 881 | (17) | 825 | 10 | 46 | 0 | 986 |
| 民 主 | 301 | (15) | 238 | 2 | 61 | 0 | ―― |
| 公 明 | 1,117 | (235) | 799 | 1 | 317 | 2 | 1,058 |
| 自 由 | 5 | 3 | 0 | 2 | 0 | ―― | |
| 社 民 | 295 | (42) | 261 | 7 | 27 | 1 | 833 |
| さきがけ | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 23 | |
| 諸 派 | 116 | ( 62) | 74 | 2 | 40 | 0 | 83 |
| 無所属 | 6,948 | (343) | 4,928 | 168 | 1,852 | 36 | 7,028 |
| 合計 | 10,697 | (1,084) | 7,832 | 210 | 2,655 | 43 | 11,051 |
市議選で1,000人突破、第2党へ 空白議会の克服、着々と
共産党は今回の統一地方選挙前半戦で県議選挙では第5党から第2党へ、政令市議選挙でも第4党から第2党へと議席増をはたした。この勢いは後半戦にもあらわれ、市議選では初めて1,000議席を超え第2党となり、首長選では9人目の共産党員首長が誕生。これにより地方議員総数は他党を大きく引き離す4,413人となった。退潮が目立つ自民党とは対照的な選挙結果は、総選挙にも重大な影響を及ぼすものとなる。
新たに90を超える自治体で議案提出権を獲得
共産党は市議選で、これまでで最も多い1,194人を擁立し、その結果84議席増の1,033議席となった。過去最高だった972人(87年)を上回り、初めて1,000人を突破、自民党を抜いて第2党となった。
また町村議選でも110議席増の959議席となり引き続き第1党に。全体では196議席増の2,140議席の当選をはたした。補欠選挙での2人当選を含め、非改選議席と合わせて地方議員総数は4,433人で、統一地方選前の4,129人から284人も増加している。
地方議員数が過去最高となったのは、都道府県別にみると、北海道、岩手、宮城、山形、栃木、群馬、茨城、埼玉、千葉、神奈川、新潟、富山、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、奈良、滋賀、京都、大阪、兵庫、広島、山口、島根、高知、福岡、熊本、大分、宮崎――の30道府県となった。
自治体で条例案を議会に提出できる議案提出権(議会定数の8分の1以上)を新たに獲得したのは、北海道苫小牧市・浦河町、埼玉県浦和市、千葉県浦安市、神奈川県茅ヶ崎市・大和市・綾瀬市、大阪府池田市、兵庫県明石市、福井県敦賀市、徳島市、愛知県清州町、京都府園部町など90自治体を超える。
また、共産党が議会の招集権(定数の4分の1以上)を持つ自治体は、東京都狛江市、京都府城陽市など、新たに7自治体増えて24自治体となった。
市議選、ほぼ10人に1人が共産党議員
さらに、同党が重視してきた課題の一つが、議席を持たない空白議会の克服だったが、今回は170自治体の自治体に推薦を含む175人の候補者を擁立。その結果、北海道赤平市、青森県十和田市、愛知県豊明市、豊田市、香川県善通寺市、福岡県久留米市、古賀市、鹿児島県垂水市、愛知県蟹江町、兵庫県三日月町、三重県阿山町など115市町村で空白議会を克服した。一方、北海道富良野市や茨城県石岡市、群馬県藤岡市など61市町村で新たな空白議会が生まれ、差し引き55の自治体で空白議会を減少させている。
共産党候補が全員当選したのは、北海道岩見沢市・北見市、青森県弘前市、岩手県陸前高田市、宮城県多賀城市、群馬県伊勢崎市、東京都港区・東村山市・調布市・多摩市・稲城市・羽村市・青梅市・福生市、千葉県船橋市、岐阜市、岐阜県恵那市、金沢市、福井県敦賀市、京都府宇治市、大津市、奈良市、大阪府岸和田市・池田市・泉大津市・貝塚市・守口市・八尾市・藤井寺市・大阪狭山市・忠岡町・熊取町・岬町高知市・熊本市――など。
自治体首長選挙では、長野県坂北村で9人目となる「共産党員首長」が誕生。東京都国立市では、同党が推薦する都内初の女性市長が当選したほか、岩手県大槌町、山形県中山町、宮城県塩釜市、山梨県市川大門町、長野県松川町、朝日村、岡山県鴨方町、広島県尾道市など無投票当選を含めて10市町で同党が推薦・支持する革新首長が誕生した。
これにより、共産党を与党とする地方自治体は118自治体となった。一方、これまで与党だった自治体の首長選で、共産党の推薦候補が敗れたのは愛知県扶桑町、大阪府吹田市、八尾市、高知県西土佐村、沖縄県与那国町だった。
このほか後半戦で当選した共産党の女性議員は、区議選53議席、市議選373議席、町村議選216議席の計640となった。
今回選挙の市議選では、全体総数(10,697人)のほぼ10人に1人が共産党議員という事態に対し、同党は「前半戦に引き続く後半戦での大きな躍進は、21世紀のむかう政治革新の波の全国的な前進をしめした」として「国政と地方政治でのいっそうの躍進のため奮闘する」としている(しんぶん赤旗4月27日付)。
自民の退潮が深刻 公明が後半戦健闘
共産党以外の結果は、自民党の退潮が深刻だ。同党は市議選で951人を立てたが、これは前回当選者数も下回る立候補者数。結局、881人の当選者は前回を75人も下回って過去最低となった。同党は91年の第1党から、95年に第2党に転落し、今回はついに第3党へ転落した。とりわけ東京都では60議席を減らし、このほか埼玉県で21議席、石川県で15議席、佐賀県で13議席、静岡、兵庫両県で各12議席、大阪府で10議席をそれぞれ減少させている。公明党は前回比55議席増の1,117が当選、区議選(172人)とともに全員当選となり、第1党と健闘した。民主党は301議席を獲得。社民党は前回に比べじつに543議席減の295議席となった。自由党は13議席だった。無所属での立候補は8,585人で、当選者は前回を下回り6,948人となった。


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