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19 韓国の巻・上 二重、三重の嘘をつく不破委員長の韓国見解

 思想新聞 平成9年(1997年)5月5日号

赤旗4月1.jpg (29069 バイト)
韓国の呼称についての不破委員長のインタビュー記事
(『赤旗』4月18日付)

Q–前回は日本共産党議員の初訪韓の話でしたが、ついに共産党は韓国に対する呼称をこれまでの「南朝鮮」から正式に「韓国」と変えたようですね。

A–共産党は韓国のことを「南朝鮮」と呼び続けていながら、志位書記局長が「韓国を訪問したい」と言ってみたり、態度がおかしいではないかと、この欄でも指摘してきました。その批判に耐えられなくなって、呼び名を変えることにしたのでしょう。
 『赤旗』の4月18日付で不破委員長のインタビュー記事を載せて、そのことを明らかにしています。不破委員長は「(呼び名変更は)この3月の党の常任幹部会で決めたこと」と述べています。しかし、これもおかしな話ですね。3月に決めておきながら、正式に発表せずに、こんなインタビュー記事で今頃明らかにするのですから。もしかすると、病床の宮本議長の了承のないまま決定していたのかも知れませんよ。

Q–そういえば、宮本議長の再入院が伝えられていますね。常任幹部会決定なのに、不破委員長のインタビュー記事で発表するというというのも、変ですね。

A–しかも、発表というほどの立派な記事でもありません。『赤旗』の見出しをみてください、「朝鮮、韓国、呼び名のことなど」なんですよ。どこにも呼称を「南朝鮮」から「韓国」に変更するとは書かれていないのです。国名に対して「ことなど」という表現で扱うのは、韓国国民に無礼千万でしょう。
 ことさら問題を相対化しようと努めているわけですが、これは単なる呼称問題という次元ではありません。韓国をどう見るか、イデオロギーそのものの問題であり、党の路線に関わる根本問題なのです。

Q–それほど重要な問題があるのですか。

A–そもそも共産党は共産主義を国是とする金日成の朝鮮民主主義人民共和国を「朝鮮の唯一の合法政権」としてきました。前回も紹介しましたように、金日成を「同志」と呼んでいたのです。だから、韓国を「南朝鮮」としたのです。こう決めたのは、ほかならぬ宮本議長をはじめとする幹部会であり、中央委員会総会、そして党大会です。つまり、共産党そのものの方針です。ですから、呼称変更といった次元ではなく、共産主義をどう見るか路線問題そのものなのです。

Q–南北国連同時加盟で情勢が変わった、朝鮮に二つの政権の存在が認められたので、南を「韓国」と呼ぶなどと不破委員長は言っていますが。

A–同時加盟は91年です。すでに6年も経過しているわけです。これを理由にするなら、6年前に言うべきでしたね。それに国連の承認を錦の御旗にするなら、1948年12月12日の国連総会で韓国は朝鮮半島での唯一の合法政府として承認されています。この次点で韓国を認め、北朝鮮を否認すべきではありませんか。
 また、国連の承認がなければ共産党として認められないというのなら、なぜ長く国連に加盟できなかった中華人民共和国を共産党は認めてきたのでしょうか。国連を呼称変更の根拠にもってきても、まったく説得力がありません。

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