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思想形成の二つの要因 ―主体的要因と対象的要因―

思想新聞2004年1月15日号【勝共理論】マルクス人間疎外論1

 神を否定し、家庭と伝統文化を根底から破壊しようとする共産主義とはいかなる思想なのか、その本質を見極めないかぎり、今日の複雑な思想戦に勝利することはできません。
 従来の正統的共産主義(つまり日本共産党など)は言うまでもなく、過激な性教育やジェンダーフリーなど、一見、共産主義とは判別しにくい文化共産主義も、その思想的根底にはマルクス主義が横たわっています。したがって共産主義の批判と克服すなわち勝共理論を正しく身につけることは今日的課題といっても過言ではありません。
 「図解・勝共理論」はできるだけ図表を使って、勝共理論を紹介します。『共産主義の終焉』(李相憲著)の学習の一助になれば幸いです。
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 共産主義思想の生みの親、カール・マルクスは1818年5月、プロシア(現在のドイツ)のライン地方にあるトリールという町に生まれました。ここはモーゼル川の流れる、美しいドイツ最古の町の一つです(写真)。当時の欧州は、フランス革命を契機として自由主義思想が席巻するも、ナポレオンのフランスがワーテルローの戦いで敗れて後退、プロイセンが台頭してくる時代です。そんな世の中にマルクスは出生したのです。
 およそ、一つの体系的思想が出現するには、二つの要因が複合的に作用するものです。一つは主体的要因で、思想家の心理、性格、個性および彼がそれまで培ってきた人生観や世界観など精神的条件です。もう一つは対象的要因で、政治的、経済的、社会的、宗教・思想的なあらゆる状況や事態、すなわち社会的、環境的条件です。
 この二つの要因が思想家の理想や目的を中心として相互に作用するとき、ここに一定の思想が形成されるようになります。マルクス主義も例外ではありません。
 マルクスの思想形成に見逃せないのは、家庭環境です。ユダヤ人であったマルクス家は社会的条件と家庭環境が複雑に絡み合い、マルクスの精神状態に多大な影響を与えているからです。それゆえ一層、思想形成の主体的要因と対象的要因の二つの条件をしっかりと捉えておく必要があります。

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