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夫婦別姓訴訟は「家族破壊」闘争だ

この記事は2011年1月9日に投稿されました。

夫婦別姓を望む男女5人が近く東京地裁に提訴する

夫婦別姓を望む男女5人が「結婚に際し夫と妻のどちらかが改姓しなければならない民法の規定は、個人の尊重を定めた憲法13条や、両性の平等を定めた24条などに違反する」として、1人当たり100万円の国家賠償を求め、近く東京地裁に提訴するという(毎日新聞1月7日付)。これは国連ウィメンの設立と(1月6日付・本欄参照)、第3次男女共同参画基本計画に選択的夫婦別姓の導入検討が盛り込まれたことを受けた「家族破壊」闘争の一環である。その狙いは2つある。ひとつは、裁判闘争を通じて夫婦別姓キャンペーンを張ること、もうひとつは裁判で敗北した後、国内法では救済されなかったとして国連に訴え、国連を通じて日本政府に圧力をかけ、それが国際社会の要請であると称して選択的夫婦別姓制をわが国に導入させるためである。わが国の伝統的基盤である家族を破壊させようとする策動を許してならない。

文化共産主義勢力による裁判闘争

新聞報道によると、民法の夫婦同姓規定(750条)をめぐる違憲訴訟は初めてで、夫婦が希望すれば結婚後もそれぞれの姓を名乗れる「選択的夫婦別姓制度」の導入論議に一石を投じそうだとしている。いったい誰が訴えたのか。原告の1人は富山市の元高校教諭、塚本協子という75歳の女性で、「ななの会(選択的夫婦別姓の会・富山)」代表。1960年に結婚、戸籍上は夫の姓だが旧姓の塚本を通称として使ってきたが、「戸籍名を本名とされることで、強い自己喪失感を味わうなど精神的苦痛を受けた」と主張している。彼女は左翼運動家である。「ななの会」のメンバーは子供権利や反戦、憲法9 条、フェミニズム運動、被差別民問題などを行う、まさに文化共産主義者らである。他の原告は東京都のフリーライター、加山恵美と会社員、渡辺二夫という30代の男女。2人は夫の姓で2000年に婚姻届を出し、女性は通称で加山を名乗ったが、各種手続きで本人確認を求められる煩雑さに耐えられず、形だけ離婚届を出す「ペーパー離婚」したという、身勝手な人物である。弁護団長の榊原富士子弁護士はジェンダー法学会理事などを務めるフェミニスト。「国会の動きが滞っている間に、別姓を望む人たちの不利益は切実さを増した。法廷で民法の規定の違憲性を明らかにしたい」と、明らかに国会の動きに連動させようとしている。こうした動きの背後に民主党内のフェミニスト集団がいるのは間違いない。富山県在住なら富山地裁に提訴すればよいものを、わざわざ東京地裁で起こしたのはマスコミへのアピールを考えているからだ。

女子差別撤廃条約「選択的議定書」批准も策動

夫婦別姓裁判闘争のもうひとつの狙いは、国連を使って日本政府に別姓制を導入させようとしていることだ。国会のフェミニスト集団(すなわち福島瑞穂元男女共同参画担当相、岡崎トミ子現担当相、小宮山洋子厚生労働副大臣ら)は女子差別撤廃条約の「選択的議定書」の批准にも動いており、裁判闘争はこれとも連動している。このことを見逃してはならない。
 同条約は締結国の女子差別撤廃の進捗状況を検討するため女子差別撤廃委員会を設置し、締結国(わが国は1985年締結)に報告書を提出させ審査するが、NGOなど民間団体が独自のレポートを提出できるものの間接的な関与にとどまっている。これを直接関与できる仕組みを作ろうというのが「選択的議定書」で99年に採択された。議定書は国の報告を待たず、個人やNGOが「違反」を直接通報ができ(個人通報制度)、委員会がこれを受理すれば、その国に調査団を派遣できる(調査制度)。国が調査団派遣に同意しなければ、「人権侵害国」と認定されるほか、国に委員会の見解や勧告の広報義務を課し、これらによって事実上の拘束力を持たせているのが特徴である。選択的とするのは、締結国が批准するかしないか自由に決めることができるからで、法治国家であるわが国は批准する必要はまったくない。しかしジェンダーフリー勢力はこの批准を目指し、民主党のマニフェストにも盛り込ませた。

民法の家族保護条項も標的にされる

では、ジェンダーフリー勢力はこれまで何を「差別」としてきたか。それは①従軍慰安婦②賃金の男女格差「間接差別」③夫婦別姓④婚外子差別⑤家庭の無償労働などで、これらを委員会に働きかけ日本政府に圧力を掛けてきた。議定書が批准されると、これらだけでなく民法の家族保護条項なども「差別」として通報しようと目論んでいる。現段階では国内法で救済されなかった場合に国連に持ち込めるので、裁判闘争を仕掛け、それに敗北すれば(同姓は合憲なので敗北するはずだ)、国連に提訴するという構図を描いている。したがってこうした策動との戦いは長期戦になる。夫婦別姓による家族破壊の策動に対して毅然と戦い、その動きを潰さねばならない。

2011年1月9日

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