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File-46 親共・容共的なメディアの体質

思想新聞2001年12月1日シリーズQ&A 共産主義は間違っている!!

フェミニズムの仮面を被ったマルクス主義 30

タリバンの女性抑圧を論じないフェミニスト

アラブ的伝統と異質なタリバン

 Q 八木秀次・高崎経済大助教授の指摘に従って、我妻栄と中川善之助という二人の「民法学の権威」によって戦後の民法改正が企図され、その残滓(ざんし)として今日の夫婦別姓論などのいわゆる「男女共同参画社会」政策が進められる中で「民法改正」によって「家族解体」に拍車をかけようとしているという流れはわかりました。これについては、メディアの方は以外と静かではないですか。

  たしかに。多発テロとアフガン関連のニュースで「忙しい」のではないでしょうか。
 ところで、「男女共同参画」という言葉ですが、興味深いことに、産経新聞「正論」の懸賞論文で高校生が入賞していました。その高校生の主張は、「男女共同参画」を唱えるよりむしろ「老若共同参画社会」を推進すべし、というものでした。「老若男女」という熟語がありますが、まさに「我が意を得たり」の感があります。少子高齢社会で深刻なのはむしろ、「性(ジェンダー)格差」ではなく、ジェネレーションギャップだということです。ただでさえ核家族家庭の子供が、老人世代に対して親近感を抱くのか、疑問ですからね。「教育」という観点からも、単なる机上の理論を政策に移すというのではなく、総合的・ホリスティック(包括的)な政策が何よりも政治には求められるということなのではないでしょうか。
 さて、新聞やテレビなど左派系のメディアは、米同時多発テロ事件とその報復としてのアフガン空爆について、「テロの報復合戦を憂う」なる社説を掲げていますが、実は彼ら及び左翼系知識人、活動家らが奉ずる(あるいはシンパシーを抱く)ところの、マルクス主義的な果てしない「階級闘争」理論、そしていわゆる(経済格差などの)南北問題を「資本主義が開発途上国から搾取している」という糾弾に帰してしまう「従属理論」こそが、最も社会をめちゃくちゃにし、恐怖に陥れてきたことは、カンボジアのポルポトによる大量虐殺(まさにホロコーストです)、中国での「文化大革命」など、歴史的な「負の遺産」によって明らかです(「文革」に関しては、ユン・チャン女史が『ワイルド・スワン』の中ではっきりと毛沢東主義による狂気を告発しています)。
 それにしても、事実上崩壊したアフガンのタリバンにしても、実効支配地域には極端に厳格なイスラム法による一種の「文革」を施していたのです。首都カブールが解放され、市民は五年ぶりに「自由」の空気を味わうこととなりましたが、それまでは女性はブルカ(顔から上半身を覆うイスラムのベール)の着衣が義務づけられ、教育を受けることすら禁じられていたのです。一つの「文化」とは言えるかもしれませんが、これほどの「女性抑圧」も今日では珍しいことです。しかし、フェミニスト論客たちは不思議なことに、戦略戦術上からか、そのようなタリバン支配の実状をあまり声高には叫ばず、むしろ米国の空爆を非難するばかりです。
 しかも、渥美堅持・東京国際大教授によると、タリバンによる「イスラム原理主義」がアラブの伝統的な信仰スタイルとは違うというのです。アラブのそれはあくまで「神と我」との関係が中心であって、基本的に他人の行動に干渉しないというのです。しかしタリバンは男性のヒゲ剃りを禁じ、女性の行動を大幅に制限しました。イスラム世界は、ビンラディンはともかく、さすがにタリバンを「異端」とすることに抵抗があるようですが、逆に考えれば、それがイスラム教の「寛容」さを示しているのかもしれません。
 世紀の偽書とされる『ユダヤ・プロトコル』には3S(スポーツ・映画・性)政策により人類を退廃させる計画についての記述がありますが、サッカーすら禁じていたタリバンをはじめ、この説を真に受けるイスラム教徒の人々が多いのではないかと思われます。ヒトラーをユダヤ人抹殺計画に動かしたのもこの書だと言われていますが、「陰謀のための陰謀」であることを差し引いて考える必要があります。
 ともあれ、「家族解体」というのは前にも話したようにそれほど新しいことではありません。マルクス・エンゲルス以前にもありましたが(フーリエ主義)、「人権」という言葉も同じように、意味的な変遷があります。

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