思想新聞 平成8年(1996年)11月25日号
Q–共産党は消費税反対闘争といった大衆運動を重視しています。では、革命は忘れてしまったのですか。
A–いいえ、忘れていませんよ。彼らにとって消費税反対闘争は一種の革命行為なのです。このことを知るには革命とは何か、ということを共産党はどう考えているかを私たちも知っておかねばなりませんね。というのは、革命というと、ゼネストをうち武器を手にして政権を転覆するといったイメージがあります。たとえばロシアのボリシェヴィキ革命(1917年10月)のように劇的な暴力革命を思い浮かべます。しかし必ずしもこうした革命のイメージを現在の共産党の革命観に当てはめることはできません。現在の日本にはそうした革命ができる環境にありませんからね。
Q–ということは、共産党はいわゆる暴力革命を放棄したのですか。
A–いいえ、とんでもありません。共産党は暴力革命を放棄したことなど過去も現在も一度もありません。一貫して「敵の出方論」という立場に立っています。もし、敵(政権)が弾圧に乗り出してきたら、いつでもやるぞ、というのが「敵の出方論」です。宮本議長がいいだしたこの「敵の出方論」を後生大事に持ち続きていますよ。
Q–それって、ナイフを突き付けて「金を出したら助けてやる」といった泥棒の理屈みたいですね。でも、現在の共産党は「敵の出方論」すら口に出さないですね。
A–ですから、共産党の革命観を理解しておく必要があります。つまり、戦略ですね。共産党はどんな戦略を持っているのか、革命を目指すものですので「革命戦略」と呼ばれますが、それは実に宮本議長が党権力を掌握して以来、変わっていないのです。宮本路線といわれるもので、簡単にいえば「二段階革命戦略」です。
Q–二段階というと、階段を一段一段とのぼっていくようなやり方で革命をしようというのですか。
A–そうです。二段階革命論というのは、日本はアメリカ帝国主義に半ば支配されているとみて、まず第一段階としてアメリカの支配を排除する「ブルジョア民主主義革命」を成し遂げると考えるのです。そして、アメリカの影響力のなくなった日本で、その後の第二段階の「社会主義革命」を行うというものです。この社会主義革命がロシアのボルシェヴィキ革命(暴力革命)に該当します。
Q–なぜ、そんなもって回った革命をやるのですか、いっそ最初から社会主義革命をやればよいのに…。
A–おっと、そう考えると過激派になってしまいますよ。過激派は日本はもはや米帝国主義の支配下にない、アメリカから自立した日本帝国主義の支配下にあると見ます。ですから、最初から社会主義革命、つまり暴力革命をやろうとしているわけです。これに対して共産党は、日本はあくまでも米帝国主義に半ば従属しているからまず反米闘争とういうことになります。その民主主義革命の中身は次回に話しましょう。


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