結婚や家庭を敵視した政策は何ら効果なく…
思想新聞2001年6月1日号 シリーズQ&A 共産主義は間違っている!!
フェミニズムの仮面を被ったマルクス主義 18
問われる家族の「かたち」
学校で母の日の行事が禁止に!
Q ところで、米国のワシントン・タイムズ紙(5月9日付)によると、ニューヨーク市のユダヤ人子弟のための私立校が「同性のカップル、片親、あるいは祖父母に育てられている子供の気持ちを守るため」と称して、「母の日」「父の日」の行事を禁止すると決定したと、報じられていましたが…。
A この決定に関し同紙の中でワシントンの「文化家族研究所」のP・バーバラ氏によると、全米の学校で始まっている状況の典型例だとしています。
本件の私立校は、上流階級の子弟が多く、行事取りやめの理由に「特殊な状況にある子供たちの情緒的幸福を見守るため」だとしています。確かに社会的影響力を持つ富裕層が対象なのかもしれませんが、マイノリティには違いありません。例え子供自身が慕えるような父母がいなかったとしても、子供は将来子を持つ親になるという機会が来るはずです。それを、親子のコミュニケーションを普段とは違った形で取れる機会をなくすというのは、どう見ても納得できません。このような考え方を突き詰めると、社会主義政権下で失敗した家族を廃止し「子供を社会の所有物」とみなす「社会工学イデオロギー」に行き着くでしょう。確かに、ハーバード大学など超エリート校で同性愛者が多いという話はしばしば耳にしますが…。
ですから、学校ごと個別に決めているうちはまだいいのですが、それがもっと制度や政策に顕れてくると悲惨です。
包括的児童育成策に莫大な費用
Q その政策なんですが…。具体的にはどうだったのでしょう?
A はい。前回も触れたヘリテージ財団の「家庭崩壊」に関する報告を見てみましょう。
「厚生省の報告によると、児童・青年・家庭行政(ACYF)による《包括的児童育成プログラム》(CCDF)は、児童育成の援助や経済的な自立を助けることを目的とした革新的な試みであった。CCDPを受けた団体は、大学、病院、公私の非営利団体、そして学校などを含む。CCDFが費やした額は、年間1世帯あたり平均して調査費も含めて1万5千768ドル、また5年間援助においては一世帯あたり4万7千ドルだった」
と、このような具合です。しかし、その結果はと言えば、次のようなものでした。
「21のプロジェクトを通じて、4410世帯を評価する対象にし、うち2213世帯がCCDPを受け、残り2197世帯を比較対照グループとして分けた。…CCDPの援助を受けた家庭の変化とそうでない比較対照グループの家庭の変化は全く同じであった。…プロジェクトが始まってから5年後のCCDP家庭の母親の経済的自立度、および子育ての技術には何らの目立った成果は見られなかった。比較対照グループ家庭の母親はこの点に関して、CCDP家庭の母親と同じであった。…子供の認識能力、社会的情的発展に対して、CCDPは意味ある成果をもたらさなかった。比較対照グループの子供と比較すると、子供の健康や生まれてくる新生児の状態においてCCDPは全く効果を現していない。…CCDPにかかわった期間の長さによって多少成果に違いは見られたが、しかしそれも、教育的観点から見ても本質的違いではない」
「▼過去35年間にわたって、政府の組織は結婚や家庭という単位を敵視してきた。結婚や家庭を弱体化させるために政策が打ち出されただけでなく、結婚や家庭というものはもはや重要ではないものとみなされた。
▼国が資金を提供した社会計画が、家庭や教会、ボランティア組織が担っていた草の根コミュニティ構成の役割を奪ってきた。多額の国家予算が社会問題に対して投入されたが、計画された目的は常に達成できなかった。さらには、戦争や不況の時に、アメリカ社会を支えてきた《制度》というものが破壊された。
▼政府の税金政策は、家庭にとって非常に大きな経済的負担である。30年間続いた《Great Society》(大きな社会)のビジョンは、問題がある名ばかりの計画と福祉国家を生み出し、アメリカの子持ち家庭は多額の費用を負担しなければならない」


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