国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 最新の主張はこちらから

「非出会い系」有害サイトを法規制し子供を守れ

この記事は2011年2月22日に記述されました。

2010年の1年間に交流機能のある携帯電話などのコミュニティサイト(いわゆる非出会い系サイト)を通じ、性犯罪被害などに遭った18歳未満の児童は全国で1239人にのぼっていることが警察庁のまとめで分かった(2月17日発表)。これは前年比9・1%増で、統計を始めた08年の1・5倍を超えている。被害児の57・2%は携帯電話サイト事業者らでつくる第三者機関「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)」が「健全」と認定したサイトを通じた被害だった。個別の交流サイト(SNS)や自己紹介サイト、ゲームサイトなどで被害児童の多かった上位7つまでがEMAの認定サイトだったという。最も被害の多かったサイトは被害児童が378人で、前年の倍以上に増えていた(日本経済新聞2月17日付夕刊)。警察庁は健全性の認定業務に活用させるためサイト別被害状況などの情報をEMAに初めて提供したとしているが、これで被害が防げるとは誰も思わないだろう。EMAは警察庁から提供された情報を審査や監視の参考にするとしているが、そもそもEMAはサイトの健全性が十分として認定し閲覧できるようにしてきたはずだ。その認定がデタラメだから事件が多発しているのだ。しかもEMAには被害が多数出したサイトをどうするか規定がないに等しい。このことは業者任せでは被害をいかに防げないかを如実に示している。国がしかるべき法整備をしなければならない。

子供被害が急増する交流サイトやゲームサイト

コミュニティサイトは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やプロフィルサイトなど人との交流を目的とするサイトやゲームサイトのことで、大手にはグリーやミクシィ、モバゲータウンなどがあり、非出会い系サイトと呼ばれている。異性間の交流を目的とするサイトは出会い系規制法の適用を受け18歳未満の使用が禁止されているが、コミュニティサイトは同法の対象外で、直接の出会いを求めるような書き込みは出会い系規制法に抵触するので禁止されている。だが、それをかいくぐって犯罪に及んでいるのだ。報道によると、被害児童のうち772人が青少年保護育成条例違反で、児童買春が214人、児童ポルノが180人である。全国の警察が摘発した事件総数は前年比194件(141・4%)増の1541件となった。一方、フィルタリング対象となる出会い系サイトを通じた事件の摘発数は5年連続減の1025件で、被害児童は09年より199人少ない254人だった。このうち児童が自ら金額を示して「会いましょう」と書き込むなどして摘発される事件は27・9%増の284件あった。つまり、出会い系サイトで減った事件数と同程度、コミュニティサイトで事件が増えている勘定になる。ここから分かるのは悪質業者が出会い系からコミュニティサイトに偽装して流れ込んでいるということだ。

フィルタリングの説明義務違反が店舗の4割も

子供たちを有害サイトに接触させない手立てとして「フィルタリング」があるが、これもデタラメである。警察庁はフィルタリング機能に関して、携帯電話販売店を対象に覆面調査を実施し、その結果を発表した(2月17日)。それによると、携帯電話の使用者が未成年の場合に義務付けられているフィルタリング設定について説明が不十分だった店舗が4割もあり、販売店の無責任ぶりが浮き彫りにされている。2年前に施行された青少年インターネット環境整備法は関係業者に対して18歳未満の携帯電話は原則的にフィルタリングを利用させることを義務付けている。それにもかかわらず4割の店舗が違反しているのは驚くべきことだ(罰則規定がないから、こんな無様な結果になる)。調査は昨年12月~今年1月にかけて都道府県警ごとに30~56店の専売店と家電量販店、その他代理店の計1630店で、私服姿の警察官らが小学生や中学生の女子の使う携帯電話を契約しようとする親や祖父母に扮(ふん)して調査したという。
 その結果、呆れたことに法律を無視して「付けても付けなくてもどちらでもよい」とか「付けなくても構いません」と説明するケースや「ネットを利用するなら付けない方がいい」と、フィルタリング不使用を奨励するなど、フィルタリング設定の説明を適切に行わなかった店舗は4割にのぼった。フィルタリングの普及率は55%に止まっているのが現状である。出会い系サイトなど有害サイトをシャットアウトすべきフィルタリングがこのざまで、加えてコミュニティサイトに有害サイトが入り込んできている。これでは子供の被害が減るわけがない。

違法・有害サイトを厳重に取り締まる法整備を

要するに、犯罪の“進化”に法整備が追いついていけないのが最大の問題である。これを解決するには以下の法改正をしなければならない。
 第1に、改正出会い系サイト規制法では不十分で、違法・有害サイトを厳重に取り締る法整備が不可欠である。有害情報には罰則を設け、サイト運営者に法的対処義務を課すことが必要である。
 第2に、サイト運営者に「ネット実名登録制」を義務づけることである。同制度は韓国が07年7月から採用し効果を挙げている。ネット上は匿名でもプロバイダー(接続業者)側では実名を登録させることで違法・有害情報の安易な発信を断ち切り、事件が起こった際には捜査当局が把握し、犯人逮捕に直結できるようにすべきである。抑止効果があるだけでなく、犯罪者の早期逮捕につながる。
 第3に、ネット犯罪の被害者が出る前に防ぐために出版物で採られている仮処分制度を導入し、違法・有害情報を直ちに削除できるようにすることである。これによって国民の生命・身体を守ることができる。削除が「表現の自由」に反するかどうかは裁判で争えばよいことである。
 第4に、児童ポルノ禁止法が野放しにしている単純所持を禁止することである。児童ポルノ犯罪が絶えない現実を直視すべきである。同法は製造・販売や配布を禁じるが、罰則が軽く懲役3年以下または300万円の罰金が科すだけで、「見るための所持」(単純所持)や「ネットでの閲覧」も野放しにしている。所持を認めることは需要を呼び起こし供給を絶てない。それで日本が児童ポルノ発信基地になっているとして、世界中から非難されている。単純所持を禁止し徹底的な取締りを行うべきである。
 以上の法改正を我々は求める。子供を犯罪被害から守るのが大人の責任であると自覚しなければならない。

2011年2月22日

コメント

タイトルとURLをコピーしました