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北朝鮮が潜水艦弾道ミサイル発射実験

この記事は2015年12月17日に投稿されました。

日本の技術を盗まれてはならない

北朝鮮が11月28日、潜水艦弾道ミサイル(SLBM)発射実験を行った。ミサイルの飛行は確認できず、水上に飛び出すことすらなく失敗したとみられている。米国のニュースサイト、ワシントン・フリービーコンは、「ミサイルが正常に排出されず、潜水艦が深刻な被害に遭った」(12月8日)と伝えている。
 「仮に」ではあるが、もし北朝鮮がSNBMの発射実験に成功したのなら、日米韓にとって大変な脅威である。現代の軍事作戦では、敵戦力をいかに早期に発見するかが最大のカギだ。ところが潜水艦は海底に潜んでいるため、偵察衛星で把握することができない。もし北朝鮮が高性能の潜水艦を保有し、探知されずに日本の近海にまで接近することができれば一大事である。近距離にある潜水艦から発射されたミサイルを迎撃することは不可能である。

核開発とSLBM

SLBMの命中精度は、陸上に配備される大陸間弾道ミサイル(ICBM)に比べてかなり劣る。しかしSLBMの弾頭に小型化に成功した核兵器を搭載できれば話は別だ。核兵器に命中精度は関係ない。
 北朝鮮は2013年2月、3回目の地下核実験を行い、「核兵器の小型化と爆発力の強化に成功した」と発表した。中国の分析によれば、現在北朝鮮が保有する核弾頭の数は20個だ。2016年までには40個にまで増えるという。米議会の分析では現在10~16個である。いずれにせよ北朝鮮が核弾頭を保有していることは間違いない。問題はそれをどうやって敵地まで運搬できるかである。北朝鮮にとってSLBMの発射実験は、小型化に成功した核兵器を敵地まで運搬できることをアピールするための重要な実験だったのである。
 実は北朝鮮がSLBMの発射実験を行ったのは今回が初めてではない。今年の5月9日、北朝鮮は労働新聞で、金正恩第1書記が視察する中、SLBMの水中発射実験に成功したと発表した。ミサイルを指さす金第1書記や、潜水艦を背景に笑う金第1書記などの写真が公表されている。
 しかし、これらの写真は偽造であり、実験は失敗した可能性が高い。写真に写るミサイルは、噴出する煙の量が絶対的に少なく、またミサイルの発射角度が写真ごとに少しずつ違っている。さらに言えば、視察する金第1書記の位置がミサイルから近すぎる。一般的にもSLBMの発射実験は失敗の可能性が高く、中国では2010年の実験で潜水艦が破壊する事故が起きている。北朝鮮では陸上のミサイル実験ですら失敗が多発しており、生への執着がひときわ強い金第1書記がこれだけ近くで視察するとは考えられない。
 韓国のMBNテレビは写真発表の同日、「合成写真の可能性がある」と報じた。また米政府高官は5月11日、「ミサイルは潜水艦から発射されたものではない」と語った。しかし北朝鮮からは何の反論もなかった。2週間ほど経った5月26日、ようやく労働新聞がSLBM関係者と金第1書記が記念撮影をしている様子を記事として掲載した。ささやかな反論である。

日本の技術が盗まれている

結論を言えば、今すぐに北朝鮮のSLBMが脅威となることはない。ただし油断は禁物である。上述したように、北朝鮮は韓国よりも先に人工衛星の打ち上げに成功した国だ。なぜ北朝鮮が韓国を上回る技術を獲得できたのか。その答えは、日本が「スパイ天国」であることにある。
 北朝鮮の核施設の元職員で亡命した金大虎氏は、「核開発現場では(中略)日本の重機や機器があらゆるところで使われている」(産経新聞2003年3月3日)と語った。他にも、「北朝鮮で製造されるミサイル部品の90%は日本から輸出されていた」との証言もある。
 日本の潜水艦は原潜ではないが、「姿を消す」という能力では世界一だ。騒音を発生させやすいエンジンやスクリューの加工などに日本の技術が活かされているのである。
 この技術を北朝鮮に渡してはならない。北朝鮮は今なお世界各国にスパイを送り込んでいる。中国では10月に特殊工作員5人が拘束された。日本ではスパイ防止法がないから、スパイを発見しても拘束できない。これでは技術の垂れ流しである。スパイ防止法の制定に反対するのは自らの首を絞めることを意味する。日本国民を守るため、日本の情報と技術を守らなければならない。

2015年12月17日

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