思想新聞 1999年4月25日号 統一地方選挙 後半戦
道府県議選 共産党が過去最高議席1.5倍増152議席、得票率で第2党に
統一地方選の前半戦として4月11日に投票が行われた同府県議選と政令市議で、共産党は大幅な議席増を果たした。とくに道府県議選では1.5倍増の152議席と過去最高議席を獲得。得票率では自民党に次いで第2党になった。兵庫や高知両県では議案提出が可能な議席を確保、今後の議会運営にも支障をきたすとみられる。(関連記事)

兵庫・高知で議案提案権を獲得
東京、沖縄、茨城をのぞく44道府県で行われた道府県議選は、まさに、共産党の「一人勝ち」だった。
同党は前回(95年)の当選議席98議席を大きく上回る過去最高の152議席を獲得。得票数では前回の246万1,553票から181万票増の427万9,110票を獲得し、得票率も10.5%(前回6.6%)で自民党につぐ第2党に。また全議席に占める共産党議席の割合も前回3.6%から5.7%へ上昇。東京都、沖縄県、茨城県を加えると6.3%でこれも過去最高である。
さらに、トップ当選した選挙区は前回選挙の3選挙区からじつに16選挙区へ5倍以上増加。徳島市選挙区では1位、2位を独占、大阪府では2人区を含め4人がトップ当選した。
トップ当選5倍以上増 2人区でも15人が当選
今回共産党は2、3人区で議席を伸ばしているが、1人区でも大阪市港区、大正区で当選。2人区では宮城県塩釜市、千葉県浦安市、埼玉県狭山市、名古屋市港区、京都市下京区・西京区、長岡京市乙訓郡区、大阪市西成区、神戸市灘区・中央区・兵庫区、和歌山県海南市、高知県中村市、北九州市若松区の計15選挙区で当選をはたした。
このほか、過去最高議席を獲得したのは、3倍増をはたした北海道6議席をはじめ、宮城県3議席、福島県5議席、埼玉県10議席、長野県5議席、福井県2議席、愛知県4議席、兵庫県14議席、和歌山県5議席、徳島県2議席、高知県6議席、長崎県2議席などで13道県に上る。兵庫県、山口県などでは共産党が議会第2勢力となった。
この結果、共産党は47都道府県全体で185議席となり、公明党194議席、民主党187議席などと肩をならべる。
横浜・神戸などの都市部で激増
共産党は地方でも議席を伸ばしているが、やはり都市部での議席増加が大きい。横浜市選挙区では、議席ゼロから、今回は鶴見区、港南区、保土ヶ谷区で一気に3人が当選。県全体で2議席から6議席へと3倍増となった。
また大阪市の選挙区でも、前回1議席から4議席に。札幌・名古屋・仙台各市で3議席になった。
とりわけ兵庫県では、神戸市内の3つの2人区(灘、中央、兵庫)で新人が当選したのをはじめ、同市内で8議席を獲得。県全体で、前回7議席から14議席へと倍増している。ちなみに、共産党は他党以上に女性議員を立てており、道府県議選挙で当選した女性議員136人のうち、共産党女性議員が56人と約4割を占める。共産党県議が1人もいない空白4県のうち山形、大分、福井各県でも議席を獲得する一方、島根県では空白区を克服できず、逆に石川県金沢市、熊本市では複数議席獲得をめざしたが共倒れで新たに空白県となった。
ガイドライン、安保問題で政府揺さぶる
共産党はこの前半戦の選挙結果を受けて「こんどの選挙を日本の地方政治を根本から改革する新たな第一歩にする決意」と述べる(赤旗4月13日付)。
東京、京都につづいて、あらたに兵庫、高知で「予算を伴う議案」の提案権を獲得したが、現在、新ガイドライン関連法案に反対や危惧を表明する地方自治体の意見書は170を超えている。議会運営に支障をきたすのはもちろんのこと、安保防衛問題で政府中央を揺さぶることが予想される。



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