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File-70 不法入国・滞在者の“天国”に

思想新聞2002年12月15日号 共産主義は間違っている!!

摩訶不思議な「人権真理教」国・ニッポン-24

安易な犯罪・事件の背後にある物欲・拝金主義

浅薄な解説に終始する言論人

Q 旧共産主義国家のロシアや中国で招いている事態というのはどういうことでしょうか。ヤミ社会とか拝金主義・物欲主義の横行ということでしょうか。

A 「物質的豊かさ」に比して「心の貧しさ」については日本もそれほど変わりませんが、少なくとも「心の貧しさ」を認識し、それを希求しようとするベクトルが国民の精神的営みの中にある。宗教とまでいかずとも、心情の琴線・機微にふれる文化的営為が存在している、ということです。
 しかし、中国を例に取れば、鄧小平時代に路線転換して資本主義的手法を採用した。有名な「白猫黒猫論」がそれです。つまり「ネコは白だろうが黒だろうがネズミを捕るならよいネコだ」というもので、思想(理論)は問わない、実利を取れ、という徹底した実利主義に立ちました。これは、毛沢東時代の「大躍進」「文革」の反動とでも言えるものでした。文革時代は「儒教は人民の敵」だったのが、「民を潤せるなら孔子も可なり」となった。
 だから、孔子の思想が「復権」したとしても、あくまで功利主義・現世利益主義という限界内でのものでした。しかし中国がWTOに加盟して世界市場で通用させるようにするには、普遍的な経営理念とか戦略というものが必ず必要になってくるはずでしょう。

凄惨な大分の恩人殺人事件

 それはさておき、日本を舞台にした外国人犯罪が近年激発しています。とくに中国人グループによるピッキング窃盗団やなどが相次ぎ、ことにきわめつけは、今年一月の大分での会社社長宅強盗殺人事件です。これは元別府大学留学生らの中国人グループが建設会社社長で中国人留学生の受け入れなどで「お父さん」と呼ばれた吉野諭さんが、自ら世話をした張なる留学生らに殺された凄惨な事件でした。逮捕された犯人の一人の自供によると「金目当て」だったというのです。「恩を仇て返す」とはまさにこのことでしょう。殺された吉野さんは旧満州で苦労して中国人に世話になった恩返しで吉林省の留学生の世話を始めたといいますから、なおのこと心痛い話です。
 そうした人間関係が「財産」ということも知ってかしらずか平気でカネのために殺しができる…これが教育理念なき社会のなれの果てと言えるのではないでしょうか。日本においても青少年による凶悪犯罪の激化という事態からも、これは「対岸の火事」ですまされません。
 しかも、石原慎太郎・東京都知事が指摘するように、中国人のみならず外国人の不法入国者があまりに多く、今や日本の暗黒社会の一断面を形成するに至っています。経済評論家のピーター・タスカ氏が2025年の日本社会の可能性を示唆した中に、恐るべきことに「中国マフィアが支配する社会」を挙げています(『不機嫌な時代』)。それはSFの世界ではなく現実に進行形で進んでいる事態を見なければなりません。中国でなら即刻極刑でも日本でなら数年の刑務所生活ですむ、ということからわざわざ日本にきて殺人を実行するというほどです。
 ただし、断っておきたいのは、中国人とか外国人がみんな悪いなどというつもりはありません。背景にある状況を把握しようとしているのです。
 ですから政府や警察に「治安の強化を」と言えば、すぐさま戦前の治安維持法を引き合いに出して「国家権力の介入」としていぶかる輩が多いのです。最近ではオウムに対しての破防法適用問題がそうですね。有田芳生氏などはその典型でしたが、最近の拉致問題に関してのコメントでは、さすがにそういう言動はなくなった。そういう意味で彼はうまくメディア界に「順応」したと言えるのでしょうが。それまでの言動は何だったのか、何のコメントも脈絡もない。しょせん浅薄な解説にすぎなくなってしまうわけです。その意味では、『週刊金曜日』の編集委員に名を連ねる筑紫哲也氏のスタンスと変わりません。同誌は、拉致被害者家族の会がキムヘギョンさん会見でのメディアへのクレームを無視して曽我ひとみさんの家族の会見を掲載しました。まさにそれこそ、彼らが口を酸っぱくして叫んでいる「人権侵害」そのものではないでしょうか。

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