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日本のテレビ界に絶望する山根一眞氏の深刻なコラム

【思想新聞2001年12月15日 マスコミ論壇ウォッチング】

 新聞各紙とも著名な作家やノンフィクション作家、評論家などを多数擁してコラム欄を担当させているが、読者にとってそれぞれの分野での経験に裏打ちされた味のある文章に触れる機会と言える。
 今回はそのうち、メディア社会の只中に身を置き、NHKで情報番組のキャスターを担当、数多くのノンフィクション作品を世に問うてきた山根一眞氏が、『東京新聞』12月7日付朝刊の「言いたい放談」というコラム欄でアフガニスタン及びパレスチナ情勢をめぐる日米両国のテレビ番組について批評した内容を紹介しよう。
 山根氏は、日本時間12月4日未明のCNN放送でイスラエル軍の武装ヘリコプターによるパレスチナ自治区ガザにおける自治政府議長府へのミサイル攻撃の同時中継を目の当たりにして、中東和平が遠のくのではないか慄然としたという。CNNはその後も、武装ヘリの攻撃シーンにつづいて中東専門家へのインタビューを行うなど、緊迫した番組を送り続けたという。
 ところが、山根氏は日本のテレビ局がこの事件をどう報道しているか、とチャンネルを回してみると、その後のニュースで報道した局はあったものの、同時に中継している局は皆無だったという。そこで日本のテレビ界の現状について山根氏の見解を述べているが、それは以下の通りの絶望的なものである。
「それにしても民放各局は、エッチもの、金髪音楽人のおしゃべり、お笑い、おふざけなど、私には脳みそが腐る思いがする番組だけだった。結論。日本のテレビ人は、世界が滅ぼうとも大恐慌になろうと、陽気に楽しく、おふざけで過ごしていればいいと考えているのである」
 山根氏が嘆くように、わが国のテレビ番組は、瞬間視聴率が全ての評価の基準であるからか、視聴者の目をチャンネルにクギ付けにするような内容に満ちている。 
 これは今の日本でテレビ人のみならず日本人の多くが「陽気に楽しく、おふざけで過ごしていればいい」と考えている証左ではないか。

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