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日教組の偏向教育 反国旗・国歌で政治闘争展開

思想新聞 1998年7月15日号

主任任免など校長権限に制約

広島・福山市は氷山の一角

 広島県・福山市における反国旗・国歌、反天皇制教育などの実態から、教育現場に政治闘争を持ち込んだ共産主義勢力、とりわけ日教組の弊害が改めて浮き彫りとなった。生徒、児童に反国家的思潮を植え付け、校長権限を無視した学校行政の形骸化など、同県の現状を通して偏向教育の早急な是正・解決が問われている。

 文部省が6月に発表した日教組の組織率は昨年10月現在で32.7%と21年連続で減少、約36万3,000人となった。
 しかし、この傾向をもって教育の正常化が速やかに進まないことは、広島県教育界で顕在化した「反国旗・国歌」や道徳授業を無視した「人権」学習で明らかだ。共産主義イデオロギーによって政治闘争路線を展開してきた戦後教育の弊害は、学校教育現場で反国家的思潮を浸透させる由々しき事態に至っている。

組織率は減少の傾向にあるが…

 日教組の教育論について、昭和27年に作成された「教師の倫理綱領」がいう「“最高の倫理”としての団結の思想とは、レーニン的倫理観を…教師が自主的、独創的に継承し発展させたもの、具現化したものである」(共産党党員学者・矢川徳光)。なお、レーニンは「学校教育は、社会主義の最もイデオロギー的分野であり、学校を経済、政治から切り離すことはできない、学校を階級闘争から純粋に守るということは滑稽な詭弁である」という教育論を展開、暴力革命による社会主義の実現を説いている。

 また日教組は、昭和36年には教育基本法第八条第二項の「政治的中立の精神」への明白な違反にもかかわらず、社会党一党支持を決定している。

 こうした特定の政治的意図をもって、学校内においては国旗・日の丸を掲揚させない、国歌・君が代を歌わせない、学外では安保反対のデモやストライキ、選挙運動など「政治闘争第一」で「教育第二」の姿勢を取ってきたのだ。

 国旗・国歌の扱いについて、平成元年に改訂された学習指導要領では「入学式や卒業式などにおいては、その意義をふまえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする」と指導の義務を規定している。しかし、国旗掲揚・国歌斉唱ともに完全に実施されていないのが現状だ。

 とりわけ“問題県”として指摘されてきたのが広島県で、平成7年の卒業式では、国旗掲揚率の小学校82.7%、中学校79.2%、国歌斉唱率の小学校37.4%がともに全国最低だった。文部省は昨年9月に広島県教育長に対して、国旗・国歌の扱いを学習指導要領に基づいて適切に行う旨を各市町村の教育委員会、学校に徹底するよう指導。また広島県議会も同問題を厳しく追及したため、今年春の入学式での実施率は全県的に概ね上昇している。しかし、県東部に位置する福山市では国歌斉唱率が小中学校ともに0%と、未だ反国家的教育の姿勢を崩していない。

共産主義克服なしに「教育改革」できず

 日教組組合員は文部行政を行おうとする校長の管理職務も無視してきた。昭和31年には勤務評定闘争、昭和51年に主任制度反対闘争を展開。学校教育法で「校長は校務をつかさどり、所属職員を監督する」と規定されているにもかかわらず、最高議決機関を職員会議として校長権限に制約を与えてきた。

 由々しきは、日教組系の広島県教職員組合が県内公立小中学校での主任の任免などに関して「職員会議の議を経て行う」と校長権限を制限し、「主任手当てを(組合に)拠出しないものは、任命しない」とする「民主的な学校運営に関する確認書」なるものを20年以上も前から学校側と交わしているということだ。

 このような事態は広島県だけの問題でない。例えば、埼玉県所沢高校での入学式ボイコット騒動のように、偏向したイデオロギーに染まった一部の教師・生徒・PTAと政党、マスコミ、人権団体などの連動が事態を混乱させ、複雑にしている。

 いずれにせよ、反「日の丸・君が代」、反天皇制教育の根底にある共産主義思想を克服しない限り、問題解決はおろか、政府が掲げる教育改革は画餅に終わってしまうだろう。

(写真1)(写真2)

学習指導要領によれば公式行事では国旗の掲揚が規定されている(写真1)が、実施されていない学校も多い(写真2)

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