国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1898号 (令和8年5月1日)

File-22 戸籍制度解体をもくろむフェミニスト

思想新聞2000年11月15日 シリーズQ&A 共産主義は間違っている!!

フェミニズムの仮面を被ったマルクス主義 6

戦後民法は「妥協の産物」なのか

ミドルネームという可能性も

Q  そもそも、「夫婦別姓」とはどういうことなのでしょうか。

A 弁護士で社民党の参議院の福島瑞穂議員などが、1980年代から積極的に推進している運動です。福島議員は自著『結婚と家族―新しい関係に向けて―』(岩波新書)で次のように述べています。
「日本で最初の全国的な戸籍は『庚午年籍』(670年)と言われているが、近代で最初の戸籍は『壬申戸籍』(1871年)である。日本は、急速な近代化と富国強兵策を採るうえで、徴税・徴兵の実を挙げる必要があり、そのためには、人民を掌握することが必要不可欠であったのである。明治民法が施行されたのは1898年である。現在では戸籍法は手続法で、民法では実体法と言われ、民法が主で戸籍法が従であるように思われる。…(中略)…明治における戸籍制度は、『家』とその構成員(戸主と家族)の身分関係を一括して登録し、さらに公の証明、公証をするために設けられ、『戸主ヲ本トシテ一戸毎ニ之ヲ編製ス』べきであるとされていた。この場合の『戸』は『家』のことであり、『戸籍』はまさに『家籍』であって、『家制度』を支えていた」
 庚午年籍は確かに中国や韓半島などの儒教圏の影響を多分に受けた「夫婦別姓」のものであり、もちろん福島議員はこの思想を良しとしているわけではありません。彼女は次のように続けます。
「第二次大戦後、大日本帝国憲法を日本国憲法に改正することになり、それに伴い、民法の親族編・相続編も必然的に改正されることになった。


 そのため、1947年に『日本国憲法の施行に伴う民法の応急的措置に関する法律』が作られた。その3条は、『戸主、家族その他家に関する規定は、これを適用しない』と規定している。戸籍制度は、そのもの自体が、『家に関する規定』だったわけであるから、本来ならば、この時に廃止されなければならなかったのではないかと思う」
 福島議員の言うように、確かに戦後、明治憲法から日本国憲法に換えるにあたって、GHQは日本の「家」制度を「封建的」だとして解体しようとしました。それが、マッカーサー草案の23条及び、現憲法の24条として表れています。もっともマ草案の場合、「家族」について「社会の基底」としているのに対し現憲法では家族に全く言及されない側面もあります。
 福島議員は、GHQが戸籍を個人単位で登録しようとしたが、日本政府は経済力などの理由から世帯ごとの戸籍として残したことを「妥協の産物」と決めつけています。ですから、「選択的夫婦別姓」などというと聞こえはいいのですが、戸籍の問題一つをとっても、家族的結束というものを解体し、原子論的な個人主義社会の到来をもくろんでいることは火を見るよりも明らかです。
 夫婦別姓論争に関し、渡部昇一・上智大教授が興味深いことを述べています。それは「別姓にこだわるなら、欧米式に旧姓をミドルネームとして残せばよい」という主張です。クリントン大統領夫人のヒラリーさんは今度上院議員に当選しましたが、ウーマンリブの本場だけあり彼女はもともと別姓で通していたそうですが、アーカンソー州知事選で夫が落選してから夫の姓を名乗るようになったそうですが、旧姓をミドルネームにしています。日本にはなじみがありませんが、「何が何でも別姓を」とこだわるよりも、ミドルネームというあり方もあっていいのかもしれません。

〔参考〕
 日本国憲法
【第24条】(家族生活における個人の尊厳と男女の平等)
【1】婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
【2】配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻および家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

 マッカーサー草案
【第23条】
 家族ハ人類社会ノ基底ニシテ其ノ伝統ハ善カレ悪シカレ国民ニ滲透ス婚姻ハ両性ノ法律上及社会上ノ争フ可カラサル平等ノ上ニ存シ両親ノ強要ノ代リニ相互同意ノ上ニ基礎ツケラレ且男性支配ノ代リニ協力ニ依リ維持セラルヘシ此等ノ原則ニ反スル諸法律ハ廃止セラレ配偶ノ選択、財産権、相続、住所ノ選定、離婚並ニ婚姻及家族二関スル其ノ他ノ事項ヲ個人ノ威厳及両性ノ本質的平等ニ立脚スル他ノ法律ヲ以テ之ニ代フヘシ

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