思想新聞 2003年1月15日 アピール2003
■「週刊文春」(03年1月2・9日号)は「朝日新聞銃撃『赤報隊事件』/絞り込まれた9人の『容疑者』」と題する特集の中で、本連合が銃撃事件を起こしたか のような誤解を与えかねない陰険きわまりないイエロー・ジャーナリズム的な手法を使った記事を掲載している。本連合はこれに抗議するとともに、以下の見解を発表する■
1987年5月3日に発生した朝日新聞阪神支局襲撃事件は犯人が逮捕されないまま本年5月に時効になっていることは真に遺憾である。「週刊文春」誌によると同事件に関して朝日が真っ先に疑ったのは>>>勝共連合だとしている。それは朝日が85年後半から積極的に国家秘密法案(スパイ防止法)の廃案キャンペーンを展開し、スパイ防止法を潰すために「(1)勝共連合が後押ししていた中曽根政権下の国家秘密法の反対の側に立ち論点を集中させること(2)勝共連合、統一教会、霊感商法の三位一体性を暴露すること」との二点に絞ってキャンペーンを張っていたからだという。しかし捜査当局は「赤報隊」の犯行声明文の内容から「勝共連合の線は必然的に外れてくる」と判断し、その後、新右翼系ら9人の「重要捜査対象者リスト」をつくって捜査を続けたものの、容疑者を特定するに至らず、結局、時効となったとしている。にかかかわらず、「週刊文春」の同記事は本連合に疑いが持たれたかのように類推させるかのような書き方で掲載しており、したがって本連合をおとしめようとする卑劣な記事と言わざるを得ない。こうした記事は、事実をわざと歪めたり中心的主題から大きくはずれた部分を誇張して読者の注意を情緒的に引きつけ、さらには煽ることを狙った「イエロー・ジャーナリズム」の手法そのものである。「週刊文春」がそうした次元に堕落していることを憂うとともに、本連合を誹謗していることに厳しく抗議するものである。本連合の見解は以下のとおりである。
1、本連合は、朝日新聞の左翼偏向報道の実態を明らかにし、その誤りを厳しく追及してきたことは事実である。それは朝日新聞の論調が共産主義思想の影響を強く受けていると判断されるからである。しかし、一度たりとも暴力的手段をもって言論封殺を行ったことはない。本連合は暴力を断じて許さないとする立場に立っているからである。このことは本連合が共産主義思想に対して勝共思想をもって、その誤謬と克服論を提示していることからも明らかなところであろう。共産主義者をも救済しようというのが勝共運動であって抹殺しようとする思想は微塵だに存在しない。
2、本連合の目的は、
(1)私たちの国と地域社会を共産革命から守るため、勝共思想啓蒙運動を展開する
(2)私たちの国の歴史と伝統を継承し、家庭、社会、国家の倫理を確立するため、精神復興運動を展開する
(3)私たちの国の使命として、アジアと世界の平和を実現するために、自由諸国との同盟のもと、共産圏を解放するとともに、南北問題を解決する
という三つを掲げている。暴力はまさに社会、国家の倫理を破壊するものであって、我々の考えとはまったく相容れない。目的のために手段を選ばずとする倫理破壊思想は本連合には無縁である。
3、スパイ防止法制定運動は1978年以来、勝共運動の主柱に据えて展開してきたことは周知のとおりである。この運動の正しさは「スパイ防止法があれば拉致事件を防げた」(佐々淳行・初代内閣安全保障室長=『諸君』02年12月号)との警察関係者の証言でも明らかなところである。したがってスパイ防止法潰しを行い、結果的に北朝鮮のスパイ・拉致工作を側面支援した朝日新聞の愚かさは白日のもとにさらされており、本連合が当時、こうした朝日の論調と厳しく対峙したのは当然のことと考える。言うまでもないことだが、その対峙は言論・思想戦での対峙であって暴力的対峙では断じてない。
4、本連合は自由と民主主義を擁護しており、したがってスパイ工作に対しても法律でもって対応することが法治国家の使命であると主張して、国会がスパイ防止法を制定することを求めてスパイ防止法制定運動に取り組んでいたのである。それゆえスパイ防止法反対論に対しても言論をもって対峙していたのであって、暴力による言論封殺など考えたこともない。
5、1987年5月3日に発生した朝日新聞阪神支局襲撃事件はいかなる理由があろうとも断じて許されない銃撃・殺人事件であり、本連合はこうした暴力事件を厳しく糾弾する。犯人が逮捕されないまま時効を迎えたことは実に遺憾である。本連合は朝日銃撃事件を起こした「赤報隊」なる組織や関係者とは何ら面識もなく、まったく無関係である。それゆえ「週刊文春」自身が記事で書いているように「勝共連合の線は必然的に外れ」たと認識している。一連の朝日襲撃事件は静岡支局ピース缶爆弾事件の時効が残すところ2カ月に迫っている。捜査当局が全力をあげて犯人を逮捕することを本連合は心から願っている。


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