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生物化学兵器の即時破棄、ミサイル輸出の即時停止を北朝鮮に求める

思想新聞 2003年2月27日号 アピール2003

■北朝鮮は2月24日、日本海の公海上に向けて地対艦ミサイル「シルクワーム」を発射した。核危機が高まっていた94年5月にも同ミサイルの発射実験を行っており、今回のミサイル発射は盧武鉉大統領就任(2月25日)と米韓軍事演習に対するデモストレーションであり、日韓米分断工作の一環であるとみて間違いない。また北朝鮮は寧辺(ヨンビョン)の黒鉛型原子炉の運転をついに再開させたと伝えられる。我々は北朝鮮のミサイル発射、黒鉛型原子炉の再稼働に厳重抗議するとともに、核開発のみならず生物・化学兵器の即時破棄、ミサイル輸出の即時停止を北朝鮮に求める。日韓米は一体化して北朝鮮に対応しなければならない■

1、同ミサイルの射程は約100キロで、ノドンやテポドンなどの弾道ミサイルに比べ、軍事的脅威は小さい。しかし、北朝鮮のミサイル発射が確認されたのは1998年8月の弾道ミサイル、テポドン1号以来4年6カ月ぶりであり、とうてい看過することはできない。昨年九月の日朝平壌宣言において北朝鮮は「朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を順守すること」と「核問題およびミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性」を確認し、「この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降もさらに延長していく意向を表明した」はずである。日本政府は今回のシルクワーム発射はそれに該当しないとしているが、そうした甘い態度は北朝鮮を増長させるだけである。北朝鮮に対して厳重抗議すべきである。

 2、北朝鮮は94年の米朝枠組み合意によって稼働を止めていた寧辺(ヨンビョン)の黒鉛実験炉(5000キロワット)の運転をついに再開したと伝えられる。これが事実なら北朝鮮は枠組み合意の根本に手を付けたことになる。同地の貯蔵庫内には使用済み核燃料棒約8000本が封印されており、これを再稼働させてプルトニウムを抽出すれば核兵器の製造が可能となる。きわめて憂慮すべき事態と言わざるを得ない。

 3、北朝鮮は核開発のみならず生物・化学兵器を即時破棄せよ。そしてミサイル輸出も直ちに停止せよ。我々は北朝鮮に対して以下の3点を国際社会に公約・実行することを強く求める。

 【1】北朝鮮は核兵器の製造、取得を禁じた核拡散防止条約(NPT)に完全復帰し、すみやかに国際原子力機関(IAEA)の国際核査察を受け入れ、「IAEA追加議定書」に署名し発効させなければならない。包括的核実験禁止条約(CTBT)に署名しかつ批准しなければならない。92年に発効した「朝鮮半島の非核化に関する南北共同宣言」を完全に履行しなければならない。

 【2】北朝鮮は核兵器の運搬手段となるミサイル技術の拡散を防止するミサイル関連技術輸出規制(MTCR)に加盟し、同ガイドラインの順守を表明して、ただちにミサイル輸出を放棄しなければならない。「ミサイル発射モラトリアム」を2003年以降も国際公約しなければならない。テポドン・ミサイルは言うまでもなく日本全土を標的にしているノドン・ミサイルを撤去・破棄しなければならない。

 【3】北朝鮮はあらゆる種類の化学兵器の開発、生産、取得、保有、使用を禁止し、保有する化学兵器の遺棄および関連施設の破壊を義務づけた化学兵器禁止条約(CWC)に調印し、保有するすべての化学兵器を破棄しなければならない。生物兵器禁止条約にも同様に対応しなければならない。

4、以上の3点を北朝鮮は実行しなければならない。「北朝鮮の体制は、核の野望を放棄した時のみ、世界から尊敬を得る」(ブッシュ米大統領=1月の一般教書演説)ということを金正日総書記は肝に銘じるべきである。

5、北東アジア情勢を鑑みれば、日本政府が早急に有事立法、スパイ防止法を制定しなければならないことは明白である。北朝鮮に核開発をやめてくださいと哀願していてもはじまらない。国会は「武力攻撃事態法案」「自衛隊法改正案」「安全保障会議設置法改正案」の有事関連法案および有事の際に国民の生命、身体及び財産保護を図る国民保護法制も合わせて成立させ、さらに拉致を始めとする対日工作を許した最大の原因であるスパイ防止法不在の異常な状況を打破すべく、スパイ防止法も早急に制定しなければならない。

6、北東アジアの平和と安全を守るには日韓米の一体化が不可欠である。とりわけ盧武鉉大統領はこの重要性を再確認すべきである。米国の軍事的プレゼンスによってのみ北朝鮮を国際社会に誘導することが可能なのである。日韓米が結束して北朝鮮に対応することを我々は望む。

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