思想新聞1999年4月15日号
躍進・共産党の正体 Part9
国旗・国歌の法制化の見解を打ち出しながら、「日の丸」「君が代」に反対する共産党。「国民的な討論を」と、機関紙号外を配布しても新国旗・国歌の代案は提示もせず。中国も認める国旗・国歌に反対する同党の主張は欺瞞だらけだ。
国旗・国歌として定着 慣習法としての根拠も
共産党は「いっしょに考えませんか 日の丸のこと 君が代のこと」とした赤旗号外を全国に配布しています。提案しているのは「国民的な討論」「国民にも子供にも押しつけない」ことで、共産党としての「新国旗・国歌」への代案は何もありません。
号外は「いまの日本にふさわしい国旗と国歌はなにか」と述べますが、これについて国民の答えはすでに明らかです。
読売新聞社が実施した全国世論調査によれば、「日の丸」「君が代」が国旗・国歌として定着しているかどうかについて国民の61%が「ともに定着している」と答えました。「日の丸」に限ると79%にも上り、「君が代」も63%になります。共産勢力の戦後日本に対する社会解体への策動にもかかわらず、「日の丸」「君が代」は定着しているといえるでしょう。
ところで、「法制化」論議は共産党に限らず政府与党からも起きており、マスコミにも支持する意見があります。しかし、まず何より慣習法というれっきとした「法的根拠」があることを忘れるべきではないでしょう。ここに政府の見解を紹介します。
「明治3年(1870)の新政府による太政官布告、郵船商船規則に日の丸の模様を定めたものがある。これは現行法として生きている」「日の丸はわが国の国旗だということは慣習法となっている」「君が代は明治13年(1880)の天長節に初めて演奏され、それ以来ずっと国歌として国民の間で定着してきた」(読売新聞3月7日付)
「国民に一度も相談ない」というなら 現行憲法も討論を
共産党は、「日の丸」を国旗、「君が代」を国歌としたことを「国民が相談をうけたことは一度もない」と言います。それならば、日本国憲法も同様に「国民が相談をうけたことは一度も」ありません。国旗・国歌の法制化よりも国家の根幹である憲法の方がもっと重要ではないでしょうか。
それなのに共産党は、国会内に憲法を論議する場をつくることに反対しています。共産党が草案した「人民共和国憲法」制定運動でも起こすべきです。もっと言えば、「日本国」という国名についても相談を受けなかったというのでしょうか。
また「『君が代』は天皇を統治者としてたたえるもの」(志位書記局長)と言いますが、日本国および日本国民統合の象徴である天皇をいただく日本の繁栄を願った内容であるから、「国民主権」とは何ら矛盾しません。憲法第1条にも象徴天皇制と国民主権が明記されています。またドイツが「世界に冠たるドイツ国」と歌っているような、諸外国の国歌のなかに見受けられる戦争を鼓舞・賞賛する歌詞などより平和主義的です。
ドイツ国旗 戦前に戻しただけ 中国も国旗・国歌と認める
赤旗号外は「第2次世界大戦の侵略国は国旗をとりかえました。戦争中の旗をそのまま政府が使っている国は、日本だけ」と述べます。
しかしドイツは、ナチスの鍵十字を1919年に制定したワイマール共和国旗に戻しただけ。イタリアは共和国となったので、中央にあった王家の紋章を除いたのです。日本は国体は変わっていませんが、もしや共産党はイタリアのように共和制の国にしたいというのが本音でしょうか。それなら、今すぐに改憲を叫ぶべきです。
さらに「日の丸」のデザイン自体には、何ら好戦性はありません。「日の丸」「君が代」は国際社会にも認められたものです。国連やオリンピックはもとより、たとえば中国へ天皇皇后両陛下が訪問されたおり、中国は「日の丸」を掲げ「君が代」を演奏しています。「過去の歴史認識」ではうるさいほどの中国が、です。
共産党は「日の丸」「君が代」に反対し、国旗・国歌の法制化が必要という共産党は、対案を示す責任があります。まさか国旗には党旗を、国歌には赤旗手帳に掲載されている党創設70周年を記念した「党を主題とする歌・朝焼けの空」を、というわけではないでしょう。

赤旗号外は「国旗の変更は当然」とばかりに恣意的な図を用いる

国旗の代案とはよもや党旗ではあるまい?


コメント