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25 日銀法の巻 衆院賛成、参院で反対 政策決定の不透明露呈

 思想新聞 平成9年(1997年)7月5日号

  • Q 通常国会が終了したが、共産党の反対が目立ちました。相変わらずの反対野党ぶりを見せたわけですが、とくにサッカーくじ法案では、自民党議員の賛否両論の揺れを批判していましたね。

     そうです。サッカーくじ法案では、絶対反対の共産党を除いて他党は党内に賛否両論を抱え、揺れました。これを共産党は痛烈に批判。たとえば自民党の田中真紀子議員が衆院文教委で「青少年の健全育成・保護と、とばくは両立するのか」と反対を思わせる質問をしながら、「自民党のしばり、党議拘束がある」と法案に賛成したことを捉え、「反対なのに賛成!?」などと『赤旗』(5月24日付)で皮肉を込めて書いていましたよ。
  • Q でも、共産党は日銀法の改正案に衆院では賛成、参院では一転して反対するという、前代未聞の衆参相違投票を行いました。それこそ「賛成なのに反対!?」ではありませんか。

     これには驚かされましたね。共産党は当初、衆院大蔵委員会では日銀法改正案に好意的な態度をとっていました。佐々木陸海議員(大蔵部会長)は「戦時立法としてつくられた現在の日銀法に比べてよりましだ」と賛成論を展開したほどです。さらなる独立性の強化や意志決定の透明性を改善することを主張しましたが、結局、原案は現行に比べて「よりまし」として賛成したのです。
  • Q 共産党も「よりまし」論を言うほど現実的になったのかと思いましたが…。

     衆院本会議で共産党は不破委員長、志位書記局長以下、衆議院議員は幹部そろって賛成票を投じたわけですからね。5月23日付の『赤旗』は「日銀法改正案衆院で可決 日本共産党は賛成」との見出しで「同改正案は、中央銀行である日本銀行について、その最高意思決定機関の政策委員会を強化し、日銀の国会への報告を充実するなど、政府・大蔵省からの独立性と意思決定の透明性にかんして大きく改善する内容になっています」と書いています。ところが、参院の論議がはじまると雲行きが怪しくなりました。『赤旗』はそれまでは日銀法改正案と書いていたのが、6月に入ると日銀法「改正」案と、わざわざ改正にカギかっこを付けはじめました。
  • Q それで結局、参院では一転した反対に回ったのですね。いったい何があったのですか。

     6月10日の参院大蔵委員会で共産党は反対しました。その経緯について翌11日付の『赤旗』に佐々木陸海大蔵部会長の談話が載っています。それによると、「衆議院での賛成の態度は、戦時立法としてつくられた現在の日銀法に比べて、新しい法案が『よりまし』であるという一面的評価に立って、国会議員団の全体の討議を経ないまま、大蔵部会として出したものです。その後、この誤りが指摘され、問題の根本にさかのぼった全面的な検討を経て(反対に回った)」としています。
     しかし、この問題は共産党の政策決定の不透明さを浮き彫りにしています。国会議員団の全体討議も経ないで決めたとありますが、反対することに決めたのも、いったい何の会合なのか、まったく明らかにしていませんね。共産党の「民主集中制という名の独裁機構」の一面を露呈しています。
共産党のデタラメ投票があった国会(衆議院本会議場)

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