思想新聞 2003年2月19日号 アピール2003
■日本政府が2月18日の国連安保理事会の公開討論会で米英支持を明確にしたことを歓迎する。イラクが国連安保理決議を履行せず、国際社会が分裂しているかのような印象を与えている今、日本政府が査察の有効性に疑問を示し、イラクに対して軍事的圧力を一段と強める態度を明確にしたことはイラク問題の解決に不可欠な態度表明である。北朝鮮による核・ミサイル開発で危機的状況を呈する東アジア情勢を切り開く上でも、イラク問題をうやむやにしてはならない。イラクは査察の完全履行・大量破壊兵器破棄を受け入れよ。さもなくば、国際社会の武力による武装解除を覚悟しなくてはならない。平和か戦争か、それはサダム・フセインが決めることである。日本政府は左翼勢力による作られた「反戦反米世論」に躊躇してはならない。国民は米国支持および米国支援を打ち出した日本政府支持を鮮明にすべきである■
1、日本政府代表の原口幸市大使が国連安保理で演説した内容を我々は全面的に支持する。すなわち、イラクは「国連の権威に挑戦してきた」のであり、すでに「重大な違反」状態にある。イラクの対応が不十分なままでの査察の有効性は疑問であり、安保理は新決議を採択してイラクに「最後通牒」を突き付けるべきである。さもないと「このままでは大量破壊兵器による恐怖が世界を脅かす状況が続く」ことになるだろう。
2、国際世論はイラクの大量破壊兵器の武装解除を共通の目標に置いていることに変わりはない。仏、独、露など「査察継続」を主張する国々もまた、米軍の軍事圧力が査察継続の前提条件になっていると認識していることを想起しておかねばならない。米国が軍事的後退をすればイラクに大量破壊兵器を破棄させることは不可能となる。その意味で世界は米国の軍事的圧力を支持し続けなければならない。
3、だが、いつまでも無意味な査察を継続するわけにはいかない。それこそイラクの時間稼ぎに終わり、過去12年間の教訓を無に帰することになるからだ。
4、すでに国連安保理決議1441が存在し、イラクがそれに違反していることが明白な以上、新決議は必要ないとする米国の立場も理解できる。だが、国連安保理が結束した行動をとらないとイラクに「逃げ切れる」との間違ったメッセージを送ることになりかねず、その意味で新決議があった方が望ましい。
5、まさにイラク情勢は日本共産党の宮本顕治名誉議長がいうところの「敵の出方」論になっている。大量破壊兵器の武装解除が最終目標であり、イラクが武装解除を受け入れれば平和履に解決するし、受け入れなければ武力行使するしかないのであり、要はイラクの出方次第である。米国が戦争をしたがっているというような皮相な反米世論に惑わされてならない。
6、したがって日本政府は「最終事態」、すなわち米英が武力攻撃を行うことを想定して、米英支援に早急に乗り出すべきである。米国支援を躊躇してはならない。大量破壊兵器破棄か温存か、それは北朝鮮情勢に直結した問題であることを忘れてはならない。


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