国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1898号 (令和8年5月1日)

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テロの一掃、立ち上がる国際社会西欧・イスラムの「文明の衝突」回避せよ

イスラム教を怨讐視すべきではない 去る9月24日、ブッシュ政権に主要な容疑者と名指しされたウサマ・ビンラディンは、パキスタン国民にあてた声明文をカタール(アラビア半島中部東岸の首長国)の衛星テレビ局「アル・ジャジーラ」にファクスで送った。声明文は「パキスタンのイスラム教徒同胞に、パキスタンとアフガニスタンを侵略しようとする米国の十字軍を全力で阻止するよう呼びかける」と記され、「我々は今、揺るぎないジハード(聖戦)の途上にあることを確信する」とし、「アラー(イスラム教の唯一神)の名の下」でイスラム教徒の結集を求めるものだった。 テロリストは、いわゆるイスラム教徒とイコールではない。アラブ人ともイコールではなく、さらにイスラム法(シャーリア)通りの国家作りを目指すイスラム原理主義者(根本主義者)ともイコールではない。事件直後、中東・アラブ・イスラム諸国から、またイスラム教各派の最高指導者たちから多くの声明が出されたが、それを見れば明らかである。 事件当日の9月11日に、ムバラク・エジプト大統領、ヨルダンのアブドラ国王、カタールのハマド外相、イラン・ハタミ大統領、アラブ首長国連邦・アブドラ情報文化相などがテロ行為を強く非難した声明を発表。13日にはシリアのアサド大統領も「あらゆる面で世界が協力してテロを一掃すべき」と発言。リビアの最高指導者カダフィ大佐も「政治的な違いではなく、人道面を考慮すべき」と、犠牲者への人道的援助を申し出ている。 9月14日、イスラム教スンニ派の最高指導者であるエジプトの「アズハル寺院」聖職者タンタウィ師は「罪もない人々を攻撃するような者は審判の日に罰せられるだろう」と発言。イラン・シーア派聖職者エマミ・カシャニ師も「無防備な人々を襲った運命にどうして無関心でいられるだろう」と語り、レバノンのファドラッラー師も「イスラムの価値に沿って生きている人間にはこんな犯罪は犯すことができないはず」と発言し、イスラム教が平和の宗教であることを強調している。 そしてブッシュ大統領は9月13日、「アラブ系米国人も我々と同じように星条旗を愛している」「イスラム教徒であるからといってテロに責任があるわけではない」と述べ、テロリストに対する認識のあり方を繰り返し語っている。これはあくまでも「国際社会とテロリストとの戦い」なのである。