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与那国住民投票、島民が賢明な判断

この記事は2015年2月24日に投稿されました。

日本最西端の島である与那国島に、陸上自衛隊「沿岸監視隊」配備の賛否を問う住民投票が22日行われ、賛成数の632票が反対派の445票を187票上回った。来年3月に部隊配備を完了させる予定の防衛省にとって弾みがついた。
 投票資格は1284人で、選挙権のない中学生41人や永住外国人5人にも資格が与えられた。これは反対派の野党町議による働きかけで実現したものだったが、思惑が外れたかたちだ。むしろある賛成派は、「中学生や外国人を利用してまで誘致を潰そうとした反対派の工作が島民の反発を招いた可能性もある」(夕刊フジ2月23日)と語った。
 与那国島では平成21年と25年に町長選挙が行われたが、その際の最大の争点も陸自配備の是非だった。いずれも陸自を誘致した外間守吉町長が反対派を破っている。住民投票は賛成派にとって3度目の勝利にあたり、配備完了は住民の意志だ。反対派は今後、施設建設差し止め訴訟などを検討しているというが、政府は粛々と配備を進めてもらいたい。

配備反対に固執した偏向報道

沖縄のリベラル紙である琉球新報はこの結果について、「島を二分した住民投票について政府は重く受け止める必要がある」と述べた。賛成派が過半数を占めたにも関わらず、「半分近い人々は反対しているのだから、政府は配備を中止すべきではないのか」といいたいのである。さらに同紙は「住民の分断を深めた政府の罪は重い」とまで断じている。情報を正確に伝えるジャーナリズムとしての使命を果たしているとは到底言い難い。まさに「反対ありき」の報道姿勢である。
 そもそも住民投票には法的拘束力がない。それで中谷元・防衛相は投票前、「(結果に関わらず配備のための工事は)予定通り進めたい」と述べていた。同紙はこの発言に対しても「極めて遺憾だった」と批判している。住民が「反対票を投じても意味がない」と考えたのではないかというのだ。配備に責任をもつ防衛相が法律に即した判断を示すことに何ら問題はない。住民投票で反対派が敗北した事実は棚に上げ、その原因を防衛相の発言に責任転嫁する。極めて的外れな論理だ。

「防衛空白地帯」を埋めよ

与那国島は尖閣諸島に近く、日本の中でも中国船団の脅威に最も晒される島だ。二回の町長選に続き、今回の投票でも島民は賢明な判断を示した。沖縄本島では左翼系マスコミが住民の誘導に成功したが、危機に直面する与那国町民の扇動には失敗したのである。
 そもそも日本の本州が入るだけの距離がある南西諸島では現在、監視機能が非常に低い。広大な範囲を警戒するのは宮古島にある航空自衛隊のレーダーサイトだけだ。「防衛の空白地帯」と呼ばれるゆえんである。宮古島から200キロメートル西にある与那国島に陸自のレーダーが設置されれば、監視機能が大幅にあがる。運用が始まれば、さらに約100人の沿岸警備部隊と約50人の後方支援部隊が駐留することになる。これまでは国境沿いにある島でありながら、警察官2人が常駐するだけだった。中国が覇権の拡大を露わにする中、重要なのは抑止力を高め、隙をなくすことである。万全な体制を敷くことによって危機を未然に防ぐ「抑止」こそが、防衛の最大の武器となるのである。

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