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■イラクは国連査察団の徹底査察を受け入れよ。

思想新聞 2003年2月12日号 アピール2003

もしそれができないなら国際社会は総力を挙げて強制力を行使しイラクを武装解除しなければならない。その時、日本は米国の武力行使を全面的に支持しなければならない

 イラクの大量破壊兵器の開発問題でパウエル米国務長官は2月5日、国連安保理事会の外相級協議においてイラクが大量破壊兵器を開発している新情報を提示した。米国が提示した情報はイラクの国連決議違反を明白に示している。したがって、もはや国際社会はイラクの不法行為を放置しておくべきではない。>>2月8、9日の両日、国連監視検証査察委員会のブリクス委員長らがバクダッド入りして、イラクに対して徹底査察に協力するように強く迫ったが、イラクの対応は十分とはいえない。イラクが国際社会の疑問に答えない以上、強制力を行使して武装解除することはやむを得ないことである。ブッシュ大統領は「ゲームは終わった」としている。14日の査察委員会の報告を待たねばならないが、イラクの時間稼ぎに手を貸すべきではない。

 1、イラク問題が平和的に解決するかどうかは、ひとえにイラクの態度にかかっている。イラクは90年夏、隣国クエートに侵攻し、蛮行の限りを尽くしたため、国連はイラクに対してクエートからの撤退を迫ったが、これをイラクは無視した。そこで国連は、1950年の韓国動乱以来の武力行使を認める決議を採択し、これに基づいて多国籍軍を結成して91年1月、湾岸戦争をもってクエートを解放したのである。以降、経済制裁と国連査察でイラクの大量破壊兵器保持を防ぐことになったが、サダム・フセインはそれを拒否し続けた。これがイラク問題の原点であることを我々は亡失してはならない。

 2、国連安保理はイラクに対して過去12年に実に16回にわたって大量破壊兵器破棄、査察受け入れ要求、イラク国内の人権抑圧、クウェート資産返却、行方不明者捜索などの決議を行ったが、これらをイラクはことごとく破ってきた。すなわちフセインは査察を受け入れても巧妙に妨害し、あるいは国連決議を無視し続けて大量破壊兵器を保持するようになったのである。これがイラク問題の本質的経緯である。

 3、「フセイン宮殿」(実に21カ所)のうち8カ所が兵器隠匿場所と見られ、ここに国連は無条件で査察団を入れるように主張したが、フセインはこれを拒否してきた。にもかかわらず国連はそれ以上のことができず、今日まで事実上、イラクの大量破壊兵器開発を容認してきてしまったのである。これがイラクに対する国連査察の実態であることを忘れてはならない。

 4、そうした中で2001年9月11日に米国同時多発テロが発生した。イラクは世界の中で唯一、テロを非難せず逆に米国を嘲笑ったのである。イラクはアルカイダをはじめとする国際テロ組織の反米闘争を支援し、彼らに大量破壊兵器を与えている疑念が持たれているのである。しかしながら、国連はイラクに何も手が打てずにきたのである。国連がこれ以上イラクの国連決議無視=大量破壊兵器開発を許せば、国際社会の平和を維持できなくなる可能性が高まってきたのである。

 5、そこで国連安全保障理事会は02年11月8日、イラクの大量破壊兵器査察問題に関する決議をアラブの強硬派とされるシリアを含めて15カ国の全会一致で採択したのである。すなわち国連決議1441は、イラクが7日以内に諾否を回答し、30日以内にすべての大量破壊兵器計画、関連施設、原材料などの詳細を申告するよう厳しい要求を「即時、無条件、無制限」で突き付けたのである。

 6、イラクはこれらを受諾した。だがそれは受託したように装ったにすぎない。昨年12月から今日まで査察が行われてきたものの、イラクは大量破壊兵器開発を巧妙に隠蔽し、国連査察を妨害してきたのである。さる2月5日のパウエル報告はイラクが国連決議1441に違反している実態を白日のもとにさらしたといえよう。

 7、イラクはパウエル報告が明示した疑惑に答える義務がある。イラクはブリクス委員長と国際原子力機関のエルバラダイ事務局長にこれまで国連の提出要求に抵抗してきた炭疽(たんそ)菌、神経ガスVX、ミサイル開発関係文書を提出したとされる。だが、その中身が正当なものかどうか今後詳細に検討しなければならない。アナン国連事務総長はイラクの「武装解除」を実現するために、あらゆる手段と可能性を探らねばならないと訴えており、イラクの非協力が続けば安保理は「冷酷な選択」を迫られると警告しているところである。

 8、米国もアナン事務総長もイラクに「最後通告」をしているのである。イラクが誠意をもって米国の提示した新情報に答えようとしないならば、国際社会は「冷酷な選択」を決断せざるを得ないであろう。すなわち米国を中心に国際社会はイラクに対して武力行使を行わざるを得ないと我々も強く警告する。

 9、その場合、国際社会はイラクの時間稼ぎを許してはならない。日本は米国の武力行使を支持するとともに戦後の平和体制の構築に全力を挙げなくてはならない。

 10、イラク問題の推移を北朝鮮の金正日総書記は注意深く研究し、それを韓半島情勢に応用展開しようとしているとみて間違いない。その意味でも国際社会は国連決議を100%実行しなければならず、日本は米国支持を微塵たりとも躊躇してはならないのである。

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