この記事は2011年1月28日に投稿されました。
菅直人首相が国歌「君が代」に反対していたことが改めて浮き彫りになった。1月27日の参院本会議で、自民党の中曽根弘文参院議員会長が1999年(平成11年)に成立した国旗国歌法に菅首相が反対票を投じたことについて質問し、これに対して菅首相は「国歌の法制化は党の方針になっていなかった。国旗については法制化に賛成だったが、国歌については議論があると思ったので、私個人としては反対した」と述べた。ただし現在では「日の丸、君が代が国旗国歌として定着しており、こうした国民感情を尊重し、敬意をもって対応する。国旗国歌法をしっかりと順守していく」と説明した。だが当時、「議論」があるというのは日教組や共産党の大反対合唱のことで民主党の容共派はこれに同調した。つまり、菅首相は日教組や共産党の「議論」に乗り、反対票を投じた人物なのである。歴史や伝統を軽視する国家観なき姿勢を改めて露見させたといえるだろう。
「日の丸」「君が代」の歴史的正当性
国旗国歌法はなぜ制定されたのか。この経緯を振り返っておこう。国旗国歌すなわち「日の丸」と「君が代」はもともとこの種の法律など必要なかった。なぜなら慣習法として国旗国歌が定着していたからである。法は「国の物理的強制力を背景に、人々の外面的行為を規制する規範」であるが、道徳は「個々人の内的な良心に基づいて守られる規範」であり、慣習は「自然発生的に生じた社会の中での標準的な行動様式」とされている。このうち慣習については法律と同一の効力を持っているとされ、世界的に慣習法と位置づけられている。現に日本でも明治31年(1898年)に制定された「法例」(法律第10号)第2条に「慣習法」が法律と同一の効力を有すると明記されている。同法例は戦後、1989年(平成元年)を含め4度の改正をみており、けっして戦前の「効力のない法律」ではない。この慣習法で見れば、「日の丸」は1870年(明治3年)1月、太政官布告57条によって日本の商船に国旗として掲げることが決められ、1889年(明治32年)に制定された船舶法によって国旗掲揚が義務づけられた。今日に至るまで「日の丸」を掲揚していない船舶には罰金刑が課せられているのである。国旗国歌法が論議された1999年の国会において、共産党は船舶の「日の丸」掲揚の根拠について川崎運輸相が「慣習法」と答え、これに対して運輸省課長が「船舶法」と答えたことなどをとらえ、「政府のなかでさえ食い違っている」(「赤旗」反対号外)として、あたかも法的根拠が曖昧であるかの印象を国民に与えようと策動した。だが、これは慣習法として国旗となっている「日の丸」を船舶法で掲揚を義務化しているのであって、答弁が食い違っていたわけではない。国歌「君が代」については周知のように歌詞は「古今和歌集」、曲は宮内省式部寮雅楽課が1879年(明治12年)に作曲して以来、国歌として斉唱され、これもまた慣習法として正当性を有しているのである。
国旗国歌法で「君が代」抹殺に動いた菅首相
国旗国歌はその国の歴史と伝統をシンボル化したものであり、国と国民を愛する象徴的行為が国旗掲揚、国歌斉唱である。これは世界標準である。だから、どの国でも国旗を敬い、国歌を誇り高く斉唱する。それを子供たちが学ぶのは歴史と伝統を継承し国民としてのアイデンティティ(同一性)を形成するばかりか、他国の国歌国旗を尊び国際社会での平和的態度の在り方を身に付けるためである。したがって文部省はそういう方針で臨み、「君が代」については1977年(昭和52年)に改めて学習指導要綱に国歌と規定し、式典において国旗掲揚・国歌斉唱を行うよう指導してきた。ところが、日教組や全教(共産党系)は執拗に国旗国歌に反対し、1999年2月、広島県の県立世羅高校の校長生が卒業式での左翼教組から陰湿きわまりない反対闘争に遭い自殺する事件が発生した。このことを通じて学校現場で国旗国歌に反対する左翼労組の執拗な反対運動が存在することが白日のもとにさらされた。加えて共産党は「日の丸・君が代を日本の国旗国歌として国民に相談されたことは一度もない」などとして、上記のような法的背景を無視して国旗国歌としての法的根拠がないと主張したのである。
それで本来、法制化する必要もなかったが、国を破壊しようとする左翼運動を考慮し、校長自殺といった悲劇を二度と起こさないために法制化されることになったのである。こうした背景のもと国旗国歌法は1999年(平成11年)7月の衆院本会議、同8月の参院本会議において衆参国会議員の4分の3以上が賛成する圧倒的支持によって可決成立、同8月13日に公布され即日施行されたのである。当時、菅直人衆院議員と江田五月参院議員らは国旗国歌法から国歌「君が代」を削除する「国旗及び国歌に関する法律案に対する修正案」なるものを提出し(当然、否決された)、「君が代」潰しに狂奔した。菅首相は国会答弁で「国歌については議論があると思ったので、私個人としては反対した」と述べているが、単なる反対でなく国歌「君が代」を抹殺しようとしたのである。国旗国歌法には民主党議員のうち46人(その中には枝野官房長官、横路衆院議長もいる)が反対した。
学校での国旗掲揚・国歌斉唱を見守ろう
全国の学校でいよいよ卒業式の季節を迎える。子供たちの成長を称え、次なるステップへと送り出す厳粛な式典が卒業式であり、式典での国旗掲揚と国歌斉唱は国民全体の祝賀を象徴している。ところが、左翼勢力は相変わらず国旗国歌に反対し、式典を壊そうと企んでいる。こうした動きが地域の学校で生じないよう父兄・保護者は十分なる警戒が必要である。国歌「君が代」に反対した経歴のもつ人物が首相、官房長官である左翼政権下で、与党気取りで学校支配を企てる日教組および全教が勢いづいている。地域の学校を左翼勢力から守ろう。
2011年1月28日


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