国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1898号 (令和8年5月1日)

共産党の規約改定「化粧」を厚くしただけだ

思想新聞2000年10月1日号【主張】

 共産党は9月19日に中央委員会総会(七中総)を開き党規約を改定することを決めた。これをもって同党がいわゆる社会民主主義政党への脱皮を図ろうとしているとの報道もあるが、はたしてそうか。党綱領には手を付けず、党原則もそのまま。なによりも共産主義思想を放棄するなどとは一言も言っていない。国民を欺くために化粧を厚くしただけと理解すべきである。

党の性格は何ら変わっていない

 今回の七中総での党規約改定で注目されるのは次の二点だ。
 まず第一点は、党の性格についてである。これまで前文で「日本の労働者階級の前衛政党」と規定していたが、ここから「前衛」を削除し「日本の労働者階級の党であると同時に、日本国民の党」と変えた。
 第二は、党の組織原則についてである。これまで党規約第14条で「党の組織原則は民主集中制である。党の決定は、無条件に実行しなければならない。個人は組織に、少数は多数に、下級は上級に、全国の党組織は、党大会と中央委員会にしたがわなくてはならない」とされていたが、これを変えたことだ。
 具体的には「党は、党員の自発的な意思によって結ばれた自由な結社であり、民主集中制を組織の原則とする党」とし「党の意思決定は民主的な議論を尽くし、最終的には多数決で決める。(党員は)党の諸決定を自覚的に実行する。決定に同意できない場合は、自分の意見を保留することができる。その場合も、その決定を実行する。党の決定に反する意見を勝手に発表することはしない」(産経)といった内容に変更した。
 この二点の党規約改定をもって共産党が変わったといえるだろうか。
 党の性格から「前衛」をはぶいたとしても、それは表現上のことであって本質的に性格を変えたとは決して言えない。そのことは不破委員長が記者会見で「(前衛という表現は)党が国民を指導すると誤解される。これから党に入ろうという人たちのために、分かりやすい内容に変えたい」と述べていることからも明らかである。
 つまり、「前衛」が誤っていたから削除するのでなく「誤解」されるから消すのだ。しかも「日本の労働者階級の党」であることは不変で、これに「日本国民の党」と付け足しただけ。これこそ「厚化粧」をほどこしたというほかない。党の性格は何ら変わっていない。
 しかも、党の性格は党規約から導き出されているのではなく、「日本共産党は科学的社会主義の党」(不破委員長)であるという科学的社会主義(マルクス・エンゲルス・レーニン主義)から必然的に形成されたもので、共産党はその科学的社会主義にしがみついている。これでは党の性格は変えようがない。
 そして、その科学的社会主義に基づいて党綱領がある。不破委員長はかねがね「日本共産党の綱領で大事なことは、日本共産党はただこういうことをやりたいという願望にたって、運動の目的や方針を書いているわけではない。科学的社会主義の党であることは、あらためて強調するまでもない」(『綱領路線の今日的発展』)と述べている。
 今回の七中総で不破委員長は将来の綱領改定を示唆したと報道されているが、これも本質的改定ではなく厚化粧の類としか考えられないのは、科学的社会主義を放棄しないからである。
 党の組織原則改定についても同じである。党規約を改定してもなお「民主集中制を組織の原則とする」と明示している。ここでも民主集中制を放棄するとは決して言わない。ただ「党の決定は、無条件に実行しなければならない」としていたのを「決定に同意できない場合は保留することができる」と変えた。ただし「その場合も、その決定を実行する」とし、さらに「党の決定に反する意見を勝手に発表することはしない」としているのだから、「無条件に実行しなければならない」と言っているに等しい。これもまた、厚化粧にすぎないといえよう。

科学的社会主義の放棄が不可欠だ

 このように党規約改定はまやかしである。なぜ、姑息な改定を行うのか。それは先の総選挙での「反共攻撃」に一言も反論できず、得票率・数・議席とも減らしたからである。七中総で採択した党大会決議案にあるように、来年夏の参院選での議席増をめざして、いよいよ国民を欺こうというのが、党規約改定の狙いである。
 共産党が「暴力革命」「共産党一党独裁」「宗教思想弾圧」を放棄するというのなら、党員に学習を義務づけている「独習指定文献」(マルクス『資本論』など三冊、エンゲルスの『空想から科学への社会主義の発展』など三冊、レーニンの『マルクス主義の三つの源泉と三つの構成部分』など四冊)をただちに破棄せよ、と我々は強調したい。
 共産主義思想を捨てないかぎり、共産党はどう厚化粧しても共産党なのである。

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