国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1896号 (令和8年4月1日)

外国人犯罪の激増 新たな「捜査手法」導入を

思想新聞2003年10月15日号【主張】

 治安悪化が著しい。去る9月26日に発表された平成15年版警察白書によると、犯罪は7年連続で増加し、ここ十数年で倍増、年間300万件に迫っている。とりわけ来日外国人グループと日本の暴力団勢力による組織犯罪が深刻化しており、治安回復が焦眉の急になっているとしている。

過去最高を記録する外国人犯罪

 こうした厳しい治安状況を我々は直視しなければなるまい。今年の警察白書は「組織犯罪との闘い」を特集している。組織犯罪が治安の焦点になっているからである。それによると昨年1年間で全国の警察が検挙した来日外国人犯罪は、3万4746件、1万6212人で、いずれも過去最高である。10年間に検挙件数は一・八倍、検挙人数は一・三倍に増加している。とりわけ強盗が激増し、グループで資産家の住居などを襲う手荒い犯罪が急増しているのが特徴としている。
 白書によると、犯罪外国人で最も多いのは中国人で検挙件数の36%を占めており、これにブラジル、トルコ、韓国が続いている。単独犯よりもグループ犯を目立ち中国人では「上海」「福建」といった組織が暗躍している。これら組織は蛇頭やロシア・マフィアなど海外に拠点を置く組織と連携し、さらに日本の暴力団とも関係をもって凶悪な強盗事件を繰り返している。白書は「組織化を進展させている国際犯罪組織」と「広範な情報網と人的ネットワークを持つ暴力団」の連携が「わが国の治安にとって脅威」と指摘している(日本経済新聞九月二十六日夕刊)。
 しかも、捕まった外国人は「逮捕されても刑が軽く、初犯なら執行猶予で済む」とウソぶいているという。また「米国なら警察官に撃たれるが日本ではそうした心配がない」と話す外国人もいる、と白書は記している。明らかに日本の治安体制がなめられているのである。日本に潜入した元北朝鮮工作員も「日本にはスパイ防止法がないから安心して潜入できる。捕まってもすぐに釈放される」などと語っているが、外国人犯罪の激増も北朝鮮工作員の場合と同じように犯罪に甘すぎる日本の隙をついているのである。
 こうした無法化を放置しておいてはならない。福岡市の一家四人殺害事件が中国人の元留学生らによる犯行であることが判明しているように、こうした凶悪犯罪を絶つためにも外国人犯罪対策が厳しく問われなくてはならない。
 そこで白書は今後の組織犯罪対策として、全国の警察が収集した情報を一元的に管理・分析する組織犯罪対策情報管理システムの運用、コントロールド・デリバリー(泳がせ捜査)や通信傍受の活用など「新しい捜査手法」の検討を挙げている。これらは早急に検討し、その導入のためにしかるべき法整備が必要なら立法化を急ぐべきである。また警察だけでは外国人犯罪を解決できない。入管法違反の罰則強化、海外捜査機関との連携強化など多方面から外国人犯罪の封じ策を考えるべきであろう。
 政治の責任も大きいと為政者は自覚すべきである。小泉首相は先の臨時国会の所信表明演説で「世界一安全な国、日本の復活」を約束、「警察官を増員し全国で『空き交番ゼロ』を目指す。市民と地域が一体となった、地域社会の安全を守る取り組みを強める」とし、外国人犯罪に対しては出入国管理体制や密輸・密航の取り締りを強化すると述べている。
 だが、これだけでは不十分きわまりない。このことは白書が指摘するように、組織化を進展させている国際犯罪組織と広範な情報網と人的ネットワークを持つ暴力団が連携していることからも明らかなところだろう。海外の治安当局なら当然とされている「おとり捜査」や「潜入捜査」の導入や「通信傍受」の拡大、刑事免責による供述取得(司法取り引き)、犯罪者のDNA情報の登録など「新しい捜査手法」の導入を政治決断する時を迎えていると言わざるを得まい。

治安に疎すぎる各党の選挙公約

 にもかかわらず、こうした手法導入に政治は疎すぎる。与党も野党も警察官増員を強調するだけである。民主党は「盗聴法の見直し」という訳の分からない主張を掲げ、社民党に至っては「国家による監視社会に反対」するとして通信傍受法の廃止を叫んでいる。共産党は膨大な選挙公約の中に治安回復策は一行すらも入っていない。各党の治安政策はあまりにも貧弱なのである。
 外国人犯罪から国民の生命と財産を守るのは国家としての第一義的な任務である。警察当局が犯罪防止のために「新しい捜査手法」の導入を求めているなら、それに応じる仕組みづくりを政治が早急に構築するのは当然のことである。治安対策も総選挙のテーマになっていることを忘れてはなるまい。

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