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テレ朝で一石投じた意外な人物による「正論」

思想新聞2003年6月15日号【マスコミ論壇ウオッチング】

 前号で最近の「朝日」系メディアの変調ぶりをお伝えしたが、所詮資本主義社会の私企業であれば、大「朝日」といえども売れてナンボ、視聴率至上主義の「商業ジャーナリズム」の“王道”を歩んでいることを自ら示しているにすぎない。
 とくに、長年にわたる与野党対立の案件で、憲法改正と共に国会上程はもとより、研究さえもはばかれた「有事法制」が衆参両院で、9割の賛成を得て成立し、国会審議の間、ほとんど「有事立法」反対の抗議行動が国民の間から起こらなかったが、このような世論の反応を目の当たりにして、「朝日」としても消滅寸前の社民党のPTAのような論調をいつまでも掲げて大半の読者を失うリスクはおかせないのだろう。
 ところで、6月4日、「テレビ朝日」の「やじうまプラス」のコメンテーター・大谷昭宏氏が小学生を対象とした禁煙教育を肯定的に報じたスポーツ新聞を取り上げ、厳しく批判した。
「喫煙の害がいかに問題であっても、あえて小学生に禁煙教育を施す必要はない、かえって余計な興味を持たせるだけだ」と述べた大谷氏は、さらに「最近行われているのは性教育というより『性交教育』だ。性教育は子供たちの成長に合わせて行うべきだ」とつづけた。
「小学校の低学年の生徒に性器の名称を教えるなどというのは、好奇心を刺激するだけで余計百害あって一利なしだ」という「正論」を朝早くから「朝日」系メディアで耳にするとは夢にも思わなかった。
 大谷氏は、「読売新聞」大阪本社で名物記者の故黒田清氏のもと、反権力的視点での報道で勇名を馳せたジャーナリストだけに、今日の行き過ぎた過激な性教育への的確な批判は、意外な感は否めない。
 しかし、それ以上にコメンテーターのこのあたり前で、はっきりした発言に困惑し、ことを荒立てまいとするアナウンサーの反応の方が興味深い。

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