国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1896号 (令和8年4月1日)

藤井総裁更迭劇で「独自色」発揮した朝日の異例な扱い

思想新聞2003年10月15日号【マスコミ論壇ウォッチング】

 当然のことながら、新聞報道に際して各紙が日々起こる事件や出来事の重要性をどのように判断しているかは、紙面における扱いに端的に表われてくる。
 ただ、わが国では20年ぐらい前までは、記者クラブ制度の反映なのか、ほとんどの新聞の紙面構成、ことに一面トップ記事などはほぼ共通しており、このような傾向は、わが国の新聞報道の画一性を象徴する悪弊とみなされていた。
 ところが、最近では各紙が独自の価値観でトップ記事を選び、それぞれの判断で扱いの大小を決めるという傾向が著しく進むようになり、各紙がバラエティーに富んだ紙面を提供するようになってきた。
 このような新聞各紙紙面の差別化がなければ、毎日民放各局の早朝のニュース番組で行われている朝刊各紙の紙面読み比べのようなコーナーは成立しなかったであろう。
 そこで、昨今の最大の政治イベントの一つであった10月5日の民・自合併による新・民主党の結成大会を各紙どのように報じたかをみると、小泉政権側の権謀術数の一つともいわれる藤井道路公団総裁の「休日の更迭」の方を民・自合併以上の事件としてトップに据えたのは、「読売」、「毎日」、「産経」、「日経」、「東京」の各紙であった。
ここで、例外的に極めて異例な紙面を造り上げたのは、他ならない「朝日」である。「朝日」の5日付朝刊は、なんと5段抜きの白抜き大見出しで「23年前の『自殺』は殺人」との社会ネタをトップに据えたのである。
 これに対し、藤井総裁更迭は4段見出しでトップ脇に添えられ、1面中央には笑顔で決意を示す民主党・菅代表らの写真と共に、「『脱官僚』掲げ新民主」と題する民・自合併の記事が置かれている。
「『自殺』は実は『殺人』だった」という記事が、「朝日」独自のスクープであるが故にトップにしたのか、それとも「小泉政権側のメディア戦略には載せられないぞ」との意志表示なのか、しばし考えさせられた月曜の朝ではあった。

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