この記事は2011年3月27日に投稿されました。
第17回統一地方選の幕が切って落とされ、12都道県の知事選が告示された。この後、該当する都道府県議員選と政令市の首長・議員選が告示され4月10日に投開票される。市区町村の首長・議員選は同24日だ。東日本大震災で延期された地域を除き全国の自治体の約4割が選挙戦に突入する。未曾有の国難下にあって多くの自治体が避難民を受け入れている中での統一地方選は救援・復興を遅らせかねない。本来は全地方選を延期して国難克服に当たるべきだったが、「市民自治」を唱える人権主義者、片山善博総務相が強引に実施を促した。これも菅内閣の危機意識の欠如の現われである。避難民を受け入れたり職員を被災地に派遣したりしている市町村は躊躇せず選挙を延期すべきである。今回の統一地方選は東日本大震災と福島第一原発の事故を受けて防災がにわかに争点として浮上しているが、左翼勢力の甘言にだまされることがあってはならない。
阪神大震災では左翼勢力が救援・復旧を阻害した
左翼勢力が伸張すれば、防災は後退する。その現実を直視すべきである。阪神大震災では、家屋に埋もれた人は16万4000人にのぼり、うち79%(12万9000人)が自力脱出したものの、3万5000人が生き埋めになった。このうち2万7000人(77%)が家族や近所の人に助けだされた。残りの約8000人が消防や自衛隊によって掘り起こされたが、6000人以上が亡くなった。神戸市灘区で被災した高見祐一氏(当時、新党さきがけ代議士)は「町内会長がしっかりしている地域は、誰が行方不明かすぐにわかり救出活動も速やかに行われた」と証言している。それも町内会長らが素手で瓦礫をかき分けて救出したのである。少しでも機材があればもっと多くの人々を救出できたのに、と多くの町内会長は悔やんだ。町内会に自主防災組織が作られていれば、救出機材や訓練が行われ速やかな活動が可能であったはずだが、それが神戸市でなかったのである。自主防災組織の組織率が10%にも満たなかった。
なぜなのか。それは神戸市が長く革新市政下に置かれていたからである。共産党や旧社会党をはじめとする左翼勢力は地域社会に自主防災組織を作ることを拒絶した。その理由は、自主防災組織は「戦前の隣組の復活」と決め付け、地域社会を戦争に巻き込むと主張していたからである。また自主防災組織は地域の町内会ごとに作られるので町内会が音頭をとるが、町内会長の多くが保守系だったからである。自主防災組織を作って地域社会の絆を強めれば、自民党に有利に働くという党派的な動機で自主防災組織を作らせようとしなかったのである。それが阪神大震災の被害を広げたといっても過言ではない。
反自衛隊で防災訓練も行わず救援活動も遅れる
防災は防衛と同様に自衛隊や警察、消防と一体的に取り組む必要がある。ところが左翼勢力はそれを阻害する。今回の救援活動では在日米軍が大きな力を発揮しているが、左翼勢力は自衛隊や米軍、警察に対して敵対的行動をとってきた。そうした勢力が伸張すれば、防災に支障をもたらすのは明白なことである。
それも阪神大震災の教訓のひとつである。左翼勢力とりわけ職員労組は自衛隊を憲法違反と断じ、軍国主義を復活させるとして防災訓練の開催を一切拒否したばかりか、自衛官の募集活動も拒絶、あるいは公共施設の利用も拒み、自衛隊を地域から追い出してきた。大震災では自衛隊は全力を挙げて救出活動に当たったが、いかんせん事前の訓練がなかったので活動は手探りで行うほかなかった。社民党(当時)の辻元清美に至っては「自衛隊は違憲です。自衛隊から食料を受け取らないで下さい」と書かれたビラを配り、自衛隊の活動を妨害しようとした(菅首相はこんな人物をボランティア担当首相補佐官に任命し、自衛隊を「暴力装置」と呼んだ仙谷前官房長官を生活支援担当の官房副長官に戻した。呆れてものが言えないとはこのことだ!)。左翼勢力の伸張を許せば、こうした反自衛隊が地域に持ち込まれることになると肝に銘じておかねばならない。
米軍が救援部隊を展開しているが、これも阻止される
また今回の大震災では米軍が日本支援のため横田基地(東京都)に「統合支援部隊」(JSF)を設置し、ウォルシュ米太平洋艦隊司令官(海軍大将)が自ら指揮を執っている。原子力空母をはじめ20隻の海軍艦艇と140機の航空機を被災地の沖合などに派遣し、約1万3000人態勢で支援に当たってくれている。地震発生当初の行方不明者の捜索から被災者への支援物資輸送へと活動粋を広げ、原子力空母「ロナルド・レーガン」など10隻の艦艇が三陸沖に展開、在沖縄の海兵隊を乗せた「エセックス」など4隻の揚陸艦も岩手県の沖合に派遣し、各地の避難所にヘリコプターで物資を運搬している。神奈川県相模原市の米陸軍補給部隊は仙台空港を整備し、物資輸送拠点として確立した。米空軍は福島第一原発に無人偵察機「グローバル・ホーク」などを投入し、建屋の壊れ具合についての情報を日本政府に提供している。こういう米軍を侵略者として排除しようとしているのが共産党や社民党などの左翼勢力である。
左翼勢力が伸張すれば地域社会の防災が成り立たないことを広く国民に啓蒙しよう。
2011年3月27日


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