思想新聞2002年 1月1日号【木村氏訃報】
自主憲法制定運動に生涯捧ぐ

自主憲法期成議員同盟・同制定国民会議会長、元参院議長の木村睦男(きむら・むつお)氏が昨年12月7日午後5時23分、肺炎で死去した。88歳だった。木村氏は、1913年、岡山県新見市で生まれ、東大卒業後鉄道省に入り、戦後に運輸省自動車局長、観光局長などを経て、64年の参院補選で初当選。自民党田中派に所属し、以後当選5回を果たした。その間、参院予算委員長、議院運営委員長、党参院国対委員長、郵政政務次官、運輸相などを歴任し、83年7月から86年7月まで参院議長を務めた。
運輸相時代には、旧国鉄再建をテーマに私的懇談会をつくり、分割・民営化の議論に道を開いた。議長時代は決算審議の重視など参院改革に着手した。
また、木村氏は、岸信介元首相らと共に憲法改正運動を積極的に展開し、89年の引退後は自主憲法制定国民会議会長を務め、改憲派の論客として知られた。「わが国が独立国家に復帰した時に、自主憲法を制定すべきだった。国家の基本法である憲法は歴史・伝統・文化を踏まえた上で制定され、国民道徳の基本でなければならない」「憲法論議を行う正式機関をつくるための国会法改正し、同時に、国政の最高責任者である内閣総理大臣が平成新憲法制定の所信を明らかにするべきである」と訴えてきた。
木村氏は今年7月に米寿を迎えたが、1月と8月に同氏の米寿を祝った都内の会合に闘病の身を押して出席し、「自分の命が続く限り自主憲法制定につくしたい」と述べるなど、まさに生涯を改憲運動に尽くした愛国者であった。氏の志を受け継ぎ、真の道義国家創建を目指す改憲を期成したいものである。


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