思想新聞2004年2月1日【特別寄稿】
国際勝共連合中央本部 理事高橋正二氏
自衛隊のイラク派遣が日本国内(否、世界の眼)で大問題になっているが当然である。特に去る12月1日、日本の外交官二人(奥克彦参事官、井ノ上正盛三等書記官)が殉職されてからの日本政府及び国内の衝撃、与論の混乱振りに驚いている。勿論、殉職された二人及びそのご家族に対しては哀悼の言葉を心から申し上げ、そのご冥福を祈念して止まない。
然し今、冷静に思考されたい。日本の国益、日本国内世論の統一、世界各国との国際性、日米同盟関係の信頼・重要性等。
国会がイラク特別法を制定し国民に派兵を約束され、首相は「テロには屈しない」との決意を示されているではないか。今、これらに快刀乱麻、断を下される秋、日本の自衛隊の最高責任者である小泉首相に万難を排し、率先して自らイラクに挺身、自らの眼で現地を見、自ら現地の匂いを体感して来て戴きたい。縦令(たとい)短時間でもよい。(ブッシュ大統領は二時間半の電撃訪問であったが)。自衛隊派遣の「基本計画策定」とか、「派遣(行動)要領」準備などに今頃時間をかける場合ではない。
重ねて申し上げる。「小泉首相よ。今からでも決して遅くはない。勇猛心を奮い、断乎として現地に飛び、自らの眼、自らの体で現地を見、現地を体感して来られよ」と。
(平成15年12月2日)
イラク派遣報道は手の内を明かしすぎだ
政府は12月9日午後、イラク復興支援特別措置法に基づいて派遣する自衛隊の活動内容を盛り込んだ基本法を決定した。遅きに失した感はあるが、兎に角結構な事である。特に小泉首相の決意表明は評価できる。
然し、その内容発表(政府指導か、新聞社の判断かは知らないが)は、あまりにもこちらの手の内を克明過ぎる程の種明かしではなかろうか。
例えば
1、派遣期間は平成15年12月15日から平成16年12月14日迄
2、派遣規模は陸自600人以内を含め約1000人、航空機7機(専門機2機含む、船舶6隻
3、陸・海・空自実施区域及び支援活動の明記
4、右の装備で無反動砲、個人携帯対戦車砲、装輪装甲車、軽装甲機動車、拳銃、小銃、機関銃とか、それにイラク派遣に調達した装備品名、更にご丁寧にカラー写真迄。
5、空自先発、武器弾薬は輸送せず
6、輸送拠点飛行場の要図添付
7、詳細なる基本計画等々
右は何れも「国民の知る権利」「反対者に対する言いわけ説明」いわば民衆迎合の為のものではないか。大東亜戦争間、主として情報勤務を体験してきた筆者から見て、これこそ彼等の垂涎恰好(すいぜんかっこう)の好餌はない。
これ程詳細な内容発表は危険極まりないのである。これは必要最小限の人数だけに必要であって一般民衆に対しては、
1、陸・海・空自衛隊数100人(又は相当数)
2、優秀な近代兵器を装備(勿論、写真添付は論外)
3、派遣期間は状況による
4、基本計画は要旨のみ
右、意見を述べ政府の再考を促す。
(平成15年12月9日)
シベリア重油パイプラインに警告
FWP福岡県連合会 相談役草場敏武氏
最近シベリア重油パイプラインが、又話題になっている。
ロシアと中共は日本をおだてて、やらせようとしている。
ロシアの資金力と技術では無理で、中共は大軍事国家と近代国家となるためには、海底油田ではたりないだろう。
私は戦後シベリアの捕虜となり、原始林の大木伐採と炭坑の作業を経験しているので、シベリアの全体は分からぬが、ある程度は分かる。
日本のパイプラインなら北極油田からナホトカに直線でのラインでなければならない。北極油田から中共国境と北朝鮮国境沿いにナホトカに至るラインは、日本のためでなく中共・北朝鮮のためのラインと思わざるを得ない。
シベリアの工事は地図の上に鉛筆で書くような簡単なものではない。北極油田は零下70度の所で重油も凍る地帯だから、ナホトカまで数千メートルのラインは森林の伐採、山にはトンネルを掘り、河や谷には鉄橋を架け、平地でもパイプを固定せねばならぬ。パイプ布設だけでなく、ポンプの始動、停止、ストップ弁の開閉をやらねばならぬ。
第一、鉄道や道のないところにどうして資材を搬入、搬出するのか。余裕があるのはロシア、中共、北朝鮮の労働力だけである。
お人よしの日本人は半世紀過ぎたら昭和20年8月9日からの満州における邦人の恨み、シベリアにおける捕虜の恨み、北方四島の恨みは忘れたのだろうか。
この工事の完成はパイプメーカー及び商社マン・政治家が老人になったころになるのであろうが、その時ロシアは工事代はないから支払えない。重油は足りないから支給できないとか、重油代を値上げしたら売ってやるとか、というように態度が豹変する。
ロシアは共産主義国家でなくなっても、そういう国である。
小泉総理はシベリアパイプラインをお土産にロシア訪問をしたいらしいが、ロシアから裏切られ、騙されて後世に汚名を残すであろう。中共及び北朝鮮の重工業化を早め、軍事大国になるのに協力するようなものである。
(平成16年1月 記)


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