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北朝鮮・新年共同社説は欺瞞的な平和攻勢

この記事は2011年1月3日に投稿されました。

韓国・聯合ニュースによると、北朝鮮は1月1日の新年共同社説=朝鮮労働党機関紙「労働新聞」(党報)・人民武力部機関紙「朝鮮人民軍」(軍報)・金日成社会主義青年同盟機関紙「青年前衛」(青年報)=で、南北間の対決状態を1日も早く解消せねばならないとし、「南朝鮮(韓国)は反統一的な同族対決政策を撤回し、南北共同宣言(2000年6月15日合意)、南北首脳宣言(07年10月4日合意)を尊重し履行する道に進むべきだ。この地に戦争の火の手が上がれば核の惨禍のほかにもたらすものはない」と、平和攻勢をかけてきた。 これは軍事冒険主義の「瀬戸際外交」の後に平和攻勢をかけ実利を獲得していく北朝鮮の常套手段というほかない。

 共同社説は、「東北(北東)アジア平和と全朝鮮半島の非核化実現というわれわれの立場と意思に変わりはない。今後も自主、平和、親善の理念の下、われわれに友好的な国と親善協調関係を発展させ、世界の自主化実現に向け積極的に努力する」と、非核化に言及しているが、口先だけの欺瞞的話術である。事実、共同社説は軍事について「 先軍革命路線に基づき人民軍隊の戦闘的威力をより強化せねばならない。全軍が戦闘訓練を実戦さながらに展開する必要がある。人民軍隊は主体的な戦争観点と敵滅亡の闘志で、高度の激突状態を堅持すべきだ」とし、 「人民軍隊はわれわれの絶対的尊厳と社会主義制度、われわれの陸海空に少しでも手を出す者を今後も許さない」と、延坪島砲撃を正当化し、再攻撃を匂わせている。そればかりか 「国防工業は先軍朝鮮の強大性の源泉であり、人民生活の向上を支える。国防工業部門は今後も最先端突破戦の先駆者、経済全般を率いる機関車として使命を遂行せねばならない」と先軍・軍拡路線を誇示し、核開発の継続を示唆している。

特殊部隊20万人でゲリラ攻撃の危機

昨年12月30日に韓国国防省が公表した「2010年国防白書」によると、北朝鮮の特殊部隊が2年前より2万人増えて20万人を超え、韓国に侵入し暗殺やテロを狙う「深刻な脅威」になってきたとしている。総兵力は08年と同じ119万人。北朝鮮の特殊部隊がトンネルや軽量の特殊航空機を使って韓国側に侵入、重要拠点攻撃や要人暗殺などかく乱作戦を狙う恐れが高まってきた。保有戦車は08年比200両増の4100両。延坪島砲撃に使った170ミリ自走砲や240ミリ放射砲の射程がソウル首都圏を集中攻撃できる60キロ内に配備、長射程野砲300門が首都圏を狙っている。韓半島情勢の危機が一段と高まってきたといえる。そういう中で北朝鮮が新年共同社説で南北融和を説いても何ら説得力がない。

金正恩後継体制固めへ軍事挑発も

同社説は金正恩後継体制については直接言及していないが、「党の領導的役割をあらゆる手段で高める。朝鮮労働党代表者会の開催後初めて迎える年であり、政治、軍事、経済をはじめとする全分野で党の領導体系を徹底して確立せねばならない」としており、後継体制確立へ動きを強めるのは必至だ。このことは軍事冒険主義の再発を意味している。
 前原外相は2日、韓国・毎日経済新聞とのインタビューで「北朝鮮の武力挑発は朝鮮半島はもちろん、東アジアの安定と平和を脅かす行為」と指摘し、「韓国と安全保障分野でも同盟関係を結ぶことを希望する」と述べた(読売新聞1月3日付)。この見解は正しい。日韓米軍事同盟を強化しなければならない。

2011年1月3日

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