国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1898号 (令和8年5月1日)

疑惑の辻元氏に肩入れするTVキャスターの見識

思想新聞2002年4月1日号【マスコミ論壇ウオッチング】 27

 「テロ対策新法」をめぐる審議では小泉総理に食い下がり、証人喚問では鈴木宗男議員を追い詰めて名をあげた辻元議員だが、今回の同議員の疑惑をめぐる報道に、わが国のメディアの体質が露見したと言える。
 決して成功したとはいえない辻元氏の疑惑釈明のための一連のテレビ出演だったが、同氏がその政治生命を左右する釈明のために特定の放送局と番組を選んだことで、ここ数年来の彼女とそれらのメディアとの間に「もちつもたれつ」の関係があったことがいみじくも実証された。
 その番組とはいうまでもなく、いまや日曜日朝の注目番組と化したテレビ朝日の『サンデープロジェクト』(略称『サンプロ』)と、平日深夜のТBSの『筑紫哲也ニュース23』である。
『サンプロ』は、同局の毎月最終金曜日の名物番組『朝まで生テレビ』同様、司会者の田原総一朗氏が出演者、ことに自民党の大物政治家に舌鋒鋭く迫るのが売り物だ。
 その田原氏が、今回の辻元氏に釈明の場を与えた点ついて、「野党議員の中で辻元氏は、期待している一人。政治生命をかけているのに、いつも通りの警察官のような聞き方ではだめで、素直な答えを引き出そうと意識してやさしい口調にした」(『毎日』3月25日付朝刊)、とその「配慮」について明らかにしている。
 田原氏の番組、ことに『サンプロ』の場合、政治家の多くがその政治生命を危険にさらすことを覚悟して出演していることを考えると、今回、政治生命をかけて出演した辻元氏への田原氏の配慮は破格と言える。
 しかしながら、3月25日夜の『ニュース23』の場合と同様、辻元氏の「釈明」なるものが、聞くに堪えない開き直りと自己正当化、責任転嫁に終始したことで、その程度の見識しかもたない人物に田原、筑紫両氏が肩入れしていることが逆に明らかになってしまい、それぞれの番組の評価を著しく下げるものとなってしまったのは、あまりに皮肉な結果といえよう。

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