国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1896号 (令和8年4月1日)

「拉致はテロ」米要人が理解

思想新聞2003年4月1日号【家族会・救う会 訪米報告会】

訪米報告会で外務省批判も

 3月3日に訪米し、政府・議会要人に拉致問題解決への協力を要請した北朝鮮による拉致被害者家族の会と、「北朝鮮に拉致された日本人を救うための全国協議会」(佐藤勝巳会長、以下「救う会」)は3月18日、東京・池袋の豊島区公会堂において訪米報告会を行い、約250人が参加した。

 訪米に同行した「北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟」(拉致議連)の中川昭一会長(自民党)は、拉致問題の解決を求めた訪米の概略を説明。実質的な外相に相当するアーミテージ国務副長官はじめ、ハスター下院議長、上院の実質トップである共和・民主両党の院内総務に会うなど、大きな成果を挙げたと報告。その上で「四半世紀も放置されてきた拉致への政治家の反省は、国民との緊張感なくしては持続できない。拉致問題はわが国最優先の国家課題という認識の下、家族会・救う会と共同歩調で取り組みたい」と挨拶。
 続いて上田清司衆院議員(民主党)は「アーミテージ副長官が、拉致は極めて不幸な事件でこれが解決しない限り米朝国交正常化もない。核問題と拉致問題はパッケージだと上院公聴会で証言し、米政府・議会ともに拉致はテロとの認識を示していた」と述べた。
 山谷えり子衆院議員(保守新党)は「米マスコミの大きな反響に驚いた。ただ拉致を営利目的の誘拐と誤解する人もおり、国家による組織的犯罪と説明した」と語った。
 平沢勝栄・拉致議連事務局長(自民党)は「拉致がテロでないと警察が言ったという報道があったが間違い。警察庁警備局長はテロとはっきり言っている」とメディアを批判。さらに川口外相が『拉致はテロか』との質問に言葉を濁したことに関連し、すでに橋本内閣の高村外相が拉致はテロだから協力をと米国に要請していた。今さら拉致がテロかどうかわからないなどというのは不勉強だ」と断じた。最後にブッシュ政権のイラク攻撃に触れ、「北朝鮮問題を解決する意味でも米国の決断は正しい」と述べた。
 蓮池薫さんの兄、蓮池透・家族会事務局長は、「直前までアポイントもなかったが、ベーカー駐日大使の尽力でベストメンバーに会うことができた。会っても事前によく資料を読んで、的確な質問をしてくれた。アーミテージ副長官は『拉致問題解決まで北朝鮮をテロ支援国家リストから外すことはない』と言ってくれた」と訪米の印象を語る一方、川口外相との会談では「官僚的な答えに失望。本来われわれが訪米するより政府が解決のため動くのがスジ。拉致被害者が帰国し半年になる四月半ばがデッドライン」と政府の「弱腰」外交への苛立ちを吐露した。
 また、増元るみ子さんの弟の増元照明・家族会事務局次長は「米国要人が真心のシンパシーを抱いてくれ深く感銘を受けた。だが、腹立たしいのは日本のカネが北の核武装に使われ、それに怯えている構図だ」と語った。 
 また西岡力・救う会副会長は、米要人たちが暖かく迎えてくれた背景に「テロと対決する同志」との理解があるから、と述べた。そして被害者の家族たちがやむにやまれぬ決断で家族会の運動に参画するようになった経緯を説明。「どのような思いで北朝鮮へ経済制裁を求めているのか、その心情と覚悟を政府と外務省は理解してほしい」と訴え、「家族の身の安全を考え話し合いで」という政策の転換を求めた。
 最後に佐藤勝巳・救う会会長が挨拶し、今回のイラク攻撃問題に関し「国連が機能を失い、NATOが真っ二つに割れ、韓国も北重視の政策をめざしている。これはNATOを軸とする国際秩序が破綻し新しい段階に入った」と強調した。

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