【思想新聞2001年11月1日号】アセンブリ2001
地球的理念の下での世界秩序
文 鮮明 世界平和連合総裁

去る9月11日、ニューヨークとワシントンDCで起こった惨劇は全世界に驚きと衝撃を与えました。平和と安全に対する懸念とともに、現代文明と人類の未来に対する深刻で根本的な疑問を再び投げかけたのです。
無辜(こ)の人々に対する暴力が罪悪であることが自明であり、このような行動は必ず終息させねばなりません。ならば、このような葛藤と闘争を根元から除去する解決策は何でありましょうか。憎しみと葛藤と闘争の種はどこに植えられ、根を張っているのでしょうか。それは人類始祖、最初の家庭の中に植え付けられたものでした。その根から代を重ね、葛藤と闘争が綿々とつながってきているのです。そうであれば、葛藤を解消し、平和を実現する道はどこに求めねばならないでしょうか。人類はこの間、葛藤を克服し平和を実現する道を、政治的・外交的努力で、あるいは、経済的力や軍事力を通して、得ようと試みてきました。しかし、このような方法は根本的な解決策にはなりませんでした。根本的で唯一の方法は、失ってしまった人間始祖の最初の家庭、すなわち、神様の理想家庭を復帰することです。
有史以来、人類は神様を戴く真の愛の基盤から生まれることができずに、心と体が葛藤する矛盾を身につけ生きてきました。この葛藤は始祖の家庭内で兄弟間の憎悪と殺人という悲劇として現れたことで見せてくれます。神様を離れた家庭の悲惨な実像です。真の愛は理想家庭の中で体得され、また結実します。家庭は唯一の愛の学校です。真の愛は権力や知識や力の基盤からは決して創出することができません。
人類はいまや独善と無知、そして利己心と憎悪を自ら反省し、神様の前に謙虚に頭を垂れ、天の道に従わなければならないときに至っています。私はいち早く神様の召命を受け、神様と人類が共に願う平和世界の実現のため、生命を捧げてきました。私は今日、平和に向かうために重要ないくつかの点について語ろうと思います。
第一に、私たちは他のために生きる生活をしなければなりません。利己的な生活は他人を不快にすることはもちろん、天の道に逆らうものです。他のために生きるということは、直ちに神様に似る実践です。神様の真の愛を相続し、家庭と社会、国家と世界を愛することは宇宙の基本秩序に順応するものです。真の愛の実践を通してのみ、人格を完成した真の人間、真の夫婦、真の師、真の主人となります。このようにして平和を成し遂げる主体となります。他のために生きることは平和に向かう最初の関門となります。
第二に、平和な世界と国家を実現する基礎単位は真の家庭であります。既に言及したように、対立葛藤の根が始祖の家庭にあったことによって、理想的な真の夫婦の家庭が生まれない限り、平和世界はその起源がないのであります。
第三に、超宗教的な和解と協力は平和世界へ向かう必須条件です。教団間の和解と協力がない限り、世界平和は期待することができません。神様の理想である平和世界への案内者は宗教指導者と信仰者がならなければなりません。宗教が万一、偏狭な教派主義だけを強調し、宇宙的な真の愛を教えることに失敗すれば、人類は葛藤と戦争の恐怖から自由になることはできません。
第四に、平和世界を成し遂げるため、国連の正しい役割をもう一度、強調したいと思います。国連内に上院のような特別機構を補強し、宗教的、精神的、道徳的次元から世界問題を審議するようにするのがその一つです。国連が国益に基礎を置く政治や外交の力によって司られる次元を超えて、地球星的な理念と高い神の理想の下で司られる機構となることで、万人の権益を保護し、平和世界を創建していけるものです。国連だけでなく、今後、世界秩序は政治主権が道徳的、精神的価値と別個に作用しては、公益と平和を保障するのは難しいのです。神の理想に基礎を置き、宇宙公法と通ずる精神的、道徳的高次元の指導力が要請されるのであります。政治力やその他のどんな力も神と天理の上に立つことはできないのです。
(10月20日、NYヒルトンホテル)



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