思想新聞2001年3月1日号 【トップ】
大塚克己会長が記念講演
「世界と日本の未来を拓く群馬大会」

さる2月18日、群馬県高崎市のサンパレスにおいて、「世界と日本の未来を拓く群馬大会」が開催された(主催=同大会実行委員会)。同大会は同時に、世界平和連合(FWP)群馬県連合会の設立大会ともなった。大会当日の会場には、地元の識者をはじめ満場の約500人が参集。大塚克己FWP会長の記念講演を軸に、参加者たちは群馬の地からFWPの新たな国民運動の展開を誓い合っていた。
開会の前にFWP紹介ビデオ「世界平和への道」が上映された。司会による開会宣言の後、主催者を代表し、新たに発足したFWP群馬県連合会の志村貞三本部長が「日本での本連合は五年目を迎えたが、政治家や各界各層の指導者など、多くの人々を結集し国民的運動を展開してきた。冷戦後、世界の期待に反して、宗教・民族間の紛争や青少年の淪落、環境破壊などは平和実現を妨げる大きな障害。この諸問題解決には、多くの分野の結集が必要。特に政治の役割は大だが、世界のリーダー諸国の政治的大混乱は、時代の本質の無理解なのではと考える。その意味で本連合の使命は大きい」と挨拶した。
続いて国会議員はじめ多数の来賓および祝電が紹介・披露された。その中で来賓を代表して弁護士の菅野義章氏が挨拶。
「十数年前、県議選に落選した時、文鮮明先生の『勝利への道』を読んで本当に力づけられた。私がFWPに関心を持ち協力したいと思うのは、人間のつながりを大事にして、そして世界がその通りに我々が互いに信頼し合い、国家・民族や集団が力を合わせれば、世界平和が実現できると思うからだ。平和を望むなら戦争の準備をしろという。確かに、いざとなれば命を捨てても平和を守るという気概が必要だ。
私事になるが、大学受験で三年、司法試験で六年浪人した時、心の支えとなったのは母だった。私が言いたいのは、共産主義という新しい奴隷制度の下でゆえなく死んでいった多くの人々がいたことを考えると、家庭を大切にし、神を敬い宗教心の覚醒を促すFWPの運動がどれほど価値があるかがわかる」と、菅野氏は時折感極まって言葉を詰まらせながら、FWPを激励した。
続いて大塚会長講演に移り、司会が会長の略歴を紹介した後、大塚会長が登壇し、記念講演を行った。

会長はFWPが取り組んでいる二つの大きな柱、【1】世界平和の礎としての家庭基盤の充実と青少年の健全育成をはかる【2】世界平和をめざすアジア共同体実現――に沿って講演をすすめた。
初めに会長は、戦争と革命の世紀と称される20世紀を検証するために、19世紀以来の「神から離れ」るに至った諸思潮について言及。
「19世紀は人間の世紀であり、換言すれば徹底的に神から離れたこと。それ以前のヨーロッパは神中心の時代だったが、人心が神から離れる決定的契機となったのが、ダーウィンの進化論だった。これがあたかも科学的真理であるかのように扱われ、やがてマルクスが現れて共産主義を説いた。彼は人間が進化する過程で言語や労働を学び、人類が形成されたとみた。さらに、フロイトが現れ人間心理を分析し、性欲こそあらゆる人間の行動の原点だと捉えた。適者生存と弱肉強食を正当化したダーウィニズム、歴史・社会を神による救済ではなく階級闘争の場と捉えたマルクス主義、道徳で抑圧された性欲の“解放”を説いたフロイト思想、これら三つの思想はキリスト教的伝統と価値観を根底から覆すものとなり、『神は死んだ』という言葉がキーワードになったように、つまるところ人間の心が神から離れるようになったからだ」と、20世紀に人類が未曾有の殺戮を繰り返すに至った思想的背景を洞察した。
そして、実はその流れの延長上に、現在の過激な性教育がある、と警鐘を鳴らした。さらにそれが「自己決定」思想を蔓延させ、少年凶悪犯罪の激化と「なぜ人を殺してはいけないか」を問うことになった背景を解説。「神から離れたという19世紀以来の課題をそのままひきずっているから、宗教的背景以外に明確な解答を出すことはできない」と強調し、その鍵を握るものが、愛と性の神聖視と家庭の基盤であると喝破した。
続いて会長は、世界平和と日本を含むアジア共同体実現にふれ、「エジプトからギリシャ・ローマを経てヨーロッパ・アメリカに移ってきた文明の流れは、日本において最も模範的に受け継いだが、そこからさらに韓国・中国へと移っていくと見られる。だから日本はこれからアジアを無視できず、親欧親亜こそ日本の取るべき国策だと言える。そのためにも日本は韓半島の統一に手を差し延べ、互いに学び合う必要がある」と強調した。
最後に会長は、「群馬は福田・中曽根・小渕という三人の首相を輩出した地であり、この地から一層このFWPの運動が広がることを期待申し上げる」と締めくくった。
講演終了後、会長に花束が贈呈されると、議長をはじめ役員全員に会長から委嘱状が手渡された。役員を代表して、FWP群馬県連合会の議長に就任した菅野英樹教授が「来賓の菅野さんの挨拶と、大塚会長の明快な講演が印象的だったが、今後もこうした大会を定例化したい」と挨拶した。
引き続き、村田理事による決議文が読み上げられ、満場の拍手をもって採択された。最後に万歳三唱で熱気にあふれたFWP群馬の設立大会の幕を閉じた。


コメント