国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1896号 (令和8年4月1日)

●国内 小泉改革の成否占う和平・外交に交流も

思想新聞2002年1月15日号

 小泉内閣の支持率74%(昨年11月、朝日新聞調査)、発足以来8カ月間ほぼ変わらない高支持率は驚異である。「痛みに耐えて明日を良くしよう」との小泉首相の訴えが効いているのだろうか。しかしながら、国民生活を襲う「痛み」は大きくなるばかり。総務省が昨年12月28日に発表した11月完全失業率は5.5%と、3カ月連続で過去最悪を更新した。昨年12月に行われた読売新聞の調査によれば、トップ企業30のリーダーのうち、24人までが今年中に失業率が6%台になると予測している。それでも国民は小泉政権「凧」を高く上げるほどの「風」となり続けるだろうか。
 民主党・菅直人幹事長は「小泉内閣は経済で倒れる」と言い放った。不良債権の早期処理を進めながらも、4月からのペイオフ実施。体力が弱った金融機関の連鎖破綻による金融システムの危機が懸念される。大きな船が進路変更をする大変さを考慮しつつも、今年は何らかの「結果」を示さなければならない。国民の耐える力にいつまでも頼ることはできないからだ。「聖域なき構造改革」は今年正念場を迎える。
 外交・安保においても、明確な「結果」が求められる。1月21日からアフガニスタン復興支援閣僚級会議(第2回)が東京で開催される。緒方貞子・アフガニスタン支援政府代表がパウエル米国務長官と共に共同議長となっている。復興費として5年間で90億ドルが必要とされている。財政改革に血を流している日本がどこまで負担するのか、日本外交の真価が問われることになる。
 アジア外交はさらに難しくなる。昨年末、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)との関係が緊迫した。朝銀東京信用組合の融資不正流用疑惑を受けた在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)への強制捜査(昨年12月29日)が行われたことへの対抗措置として、朝鮮赤十字会は12月17日、「日本側が要請した『行方不明者』の消息調査事業を全面中止する」と表明。さらに「不審船」事件がおきた。有事法制は、2002年度予算成立後の通常国会最大のテーマになる。小泉首相は自衛隊に関わる法整備、不審船事件を受け自衛隊の海上警備行動に関する法整備についても言及している。成果を期待したい。
 さらに今年は、韓国の大統領選挙、中国では第16回共産党大会が開催され、世代交代となる。いずれも対日強硬姿勢が生まれる要因となる。しかし幸いにも、今年は同時に日韓、日中友好協力前進機運の年でもある。世界最大のスポーツイベント、FIFAワールドカップの日韓共同共催と日中国交正常化30周年記念の年だからである。「日・米・韓・台」結束の質的強化のもと、アジア平和秩序構築の大きな一歩を踏み出す一年となることを期待したい。
 最後に、小泉政権に注文をつけたい。それは青少年、家庭問題、教育問題への取り組みについてである。昨年五月以来、力強い教育改革に関する首相の決意表明を聞かない。病んでいる日本の治療(改革)は外科手術(政治、経済、外交・安保)だけではなく、体質の根本的改善(人づくりとしての教育改革)が必要であることを訴えたい。

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