思想新聞2002年1月1日
世界平和連合 国際勝共連合 会長
小山田秀生

新しい年を迎え、謹んでご祝詞を申し上げます。昨年中は各種講演会やセミナー、さらに機関紙誌を通じての教育宣伝活動など、多くの活動を展開してまいりました。皆様のご協力に対し、心より御礼申し上げます。
昨年一年を振り返り、何よりも皇太子ご夫妻に、内親王・敬宮愛子さまが誕生されましたことを心よりお慶び申し上げるとともに、お健やかなご成長を祈念申し上げる次第でございます。
過ぎし一年は、ある意味では新世紀元年を象徴するものであったと言えるでしょう。前世紀の未解決問題が噴き出したという思いを抱かざるを得ません。民族・宗教間の衝突は、「現代文明が受けている最大の挑戦」(A・トインビー)として、これまでも世界の底辺で蠢 (うごめ)いておりました。冷戦下においては、その衝突が民主・共産両陣営によって利用され、相互の不信と憎悪は一層強くなったのです。米国を急襲した同時多発テロを正当化するものではありませんが、それは底辺に蓄積されたエネルギーの噴出であったと言えるでしょう。
不信と憎悪による衝突は新たな段階を迎えつつあります。連続テロ計画を防止するためには、力による対応も必要となるでしょう。しかしながら、同時にテロの温床となる諸問題にも対応しなければならないのです。「テロの温床になりうる失敗国家、極貧国家を放置してはならない」「国際社会は、過去の失敗から学ぶべき時がきている」(緒方貞子・アフガン復興支援政府特別代表)との考えを、世界が共有すべきであると思うのです。
伝統的な精神文化退廃問題は、前世紀から新世紀へと受け継がれた最も深刻な負の遺産であります。伝統的精神文化は、その基礎を宗教に置くものが殆どであり、その本質は「ために生きること」、人と人、人と自然が共存する道を説いております。今日の民族・宗教紛争、青少年・家庭問題の深刻化、環境問題などの噴出は、まさしく伝統的な精神文化退廃の結果であると言わざるを得ないのであります。
世界平和連合が創設された目的は、21世紀が抱える課題を解決するために、理念と指導者、さらに組織を世界平和実現の為に提供することにあります。21世紀の究極的な課題は、戦争や科学技術の弊害など、20世紀の負の遺産を新しい価値観で正し、世界平和を実現することであります。宗教界、思想界がこの歴史的課題に対して団結し、精神的覚醒運動を指導しなければならないと考えます。総点検、総反省の時を迎えました。私たち一人ひとりが、新しく生まれ直さなければならない時であるとも言えるでしょう。
世界史における文明の移動は、天運について、さらに日本、韓国、アメリカの役割を示唆しております。世界史を鳥瞰すれば、文明は半島、島国、大陸を循環的に変遷しており、古代においては、イタリア半島と地中海を代表するギリシャの激しい出合いの中から、千年の地中海文明が現れました。その後、リベリア半島、スペインと大西洋国家であったイギリスが出合うことによって、近代の千年の文明が結実し、それがアメリカ大陸に定着したと言えるでしょう。
では今からの時代はどうなるでしょうか。アジア大陸を代表する韓半島と、太平洋を代表する日本が出合い交流、調和するとき、そこに新世紀の平和秩序の核として、文明・アジア・太平洋文明が生まれるのであります。日韓共催・ワールドカップ開催年である今年は、「恒久平和に向けてのキックオフ」の年として天が与えた機会であると確信いたします。
今年も各種の活動を通じながら、真の道義国家日本の創建を目指し全力を投入してまいります。旧来に倍する皆様のご指導ご鞭撻を心よりお願い申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。


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