【思想新聞2001年5月1日号沖縄設立大会】
沖縄から世界平和理念の発信を
「世界平和と日本の未来を拓く沖縄大会」
開催

さる4月22日、沖縄県浦添市の社会福祉センターにおいて、「世界平和と日本の未来を拓く沖縄大会」が開催された。同大会は、世界平和連合(FWP)沖縄県連合会の設立大会として大塚克己FWP会長による記念講演が行われた。地元国会議員をはじめ有識者ら約500人が参加、沖縄から真の平和運動の展開を誓い合った。
大会に先立ち、FWP紹介ビデオ「世界平和への道」が上映された。司会による開会宣言の後、主催者を代表しFWP沖縄県連合会設立準備会の松田秀穂本部長が「人類は絶えず平和を求めてきたが、戦争を繰り返してきた。第一次世界大戦では3千万人の犠牲者を出し2度と戦争を引き起こさないため国際連盟を設立させたが、第二次大戦が起こり、広島・長崎の原爆で終戦を迎え、国際連合が新たに発足したが、韓国動乱、ベトナム戦争、湾岸戦争などが起こった。平和がなされないのはなぜか、どうしたらよいのか。大塚会長の講演から見いだしてほしい」と挨拶した。
次に来賓紹介と祝電披露がなされ、地元選出の国会議員・地方議員、政党代表、大学名誉教授・元学長、友好団体代表らが紹介された。来賓として列席した民主党の代表は「沖縄は日本で唯一の地上戦が行われ、戦争の痛みを最も感じている。沖縄から本当の意味の平和発信をなそう」と挨拶した。二人の県議会議員の挨拶の後、自民党の国会議員は「この国が明るくなるよう、政治も家庭の問題も当たり前のことを取り戻してゆくべきだ」と語った。
引き続き、「世界平和と沖縄の使命」と題した大塚克己会長の記念講演に移った。
会長は初めに「自民党の総裁選挙が行われているが、日本人選手の米大リーグでの活躍に比べ色褪せて見える。政治家が国家目標を失い国をどの方向に導いていくのかが見えない。明治の頃は富国強兵という目標が、敗戦後、池田内閣の時には所得倍増論があった。そして今日、物質的には豊かになったようだが、国家観が見えてこない」と指摘。そして戦後、精神的支柱を失った原因として、「1960年代の全共闘世代は人生や国や社会のことを考えたが、共産主義が明確な回答を与えることはできないまま、マスコミや弁護士・教育界に入っていった。明確な価値観をもたない教育はせいぜい人に迷惑をかけないという程度の教育しかできない。迷惑をかけなければいいという消極的提言では抜け道を考える人間になる。共産主義によって日本人としてこうあるべき、家庭はこうあるべきということがかき消された社会となった」と強調した。
さらに外国との比較から今後の青少年問題と少子化の問題に触れ、「米国社会はキリスト教、韓国は儒教国家で、悪い方向に社会が向かっていったらそれを正常に戻そうとする力が働く。中国は倫理道徳の腐敗を共産主義でおさえようとする。しかし日本は思想・理念的なものがなく、なすがままになっていて歯止めがきかない」と語る一方、若いカップルが自分たちの生活を楽しみたいという理由で子供を生まない現状を訴え、「1.34人の出生率からいくと百年後は人口が半分になり、高齢社会で医療保険や年金が破綻し労働力が減少するなど様々な問題が起こる」と語った。そして「日本人は島国根性から外国人を受け入れないのではなく、アジアの人々と共に生きていく共生を真剣に考えなければならない」と強調した。
特に日本を韓国と比べ、「韓国は日本の三分の一の人口で10万人の外国人労働者を受け入れているが、日本では6万人しか受け入れていない。心の中から国境を撤廃して新しいアジアの国々とのつきあい方を真剣に考えねばならない。その時中心となるのは、この沖縄だ」と訴えた。
そして米国の動向に触れ、「バラバラになた時代に米国では驚くべきことが起こった。イスラム教指導者ファラカン師が100万人を集めて家庭の大切さを訴え、これからは宗教間の和解が必要と訴えた。本連合の文総裁が全米50州の大会で牧師・神父、政治家、有識者に対し、宗教宗派が違っても家庭を大切にするということは共通であり草の根的にこの運動が広がってきていることを証明するもので、日本においても人々の心に働きかけなければならない」と力説した。そして「文明の流れがヨーロッパから米東海岸、西海岸、太平洋、アジアと西に移行してきている。韓国語を話せる日本の国会議員は一人もいない。日本から韓国に行く時ビザはいらないが韓国から日本に来るときはビザが必要。アジアの時代において、日本人は中国語・韓国語を学び言葉と心が通じるようにならなければならない」と訴えた。
最後に会長は、「沖縄は故・小渕首相の決断でサミットが行われ、アジアのハワイになる地。アジアの交流の中心になる。交流においては、最も愛というものが重要だ。家庭や社会においても、愛を尊び、『愛の権利』を掲げる運動、これが原点であり、ここから全てが発する」と訴え、講演を締めくくった。
講演した会長に花束が贈られた後、発足した沖縄県連合会の運動方針と役員の発表がなされ、会長より委嘱状が手渡された。役員を代表して議長に就任した、元自民党沖縄県連会長の西田健治郎氏が「勝共運動のスタート以来、私は共産党と闘ってきた5人の議員の中の1人。冷戦構造は終焉を迎えたが、21世紀は環境問題や民族紛争宗教戦争が問題だが、それを治める理念も機構もない。一昨年ワシントンDCで行われた本連合の大会に参加した。ノーベル賞受賞者や宗教者・政治家が参加していたが、発展途上国の代表者が『先進諸国は少子化が問題だと言っているが、先進国のおごりではないか。我々は明日食べるものもない状態で必至に生きているのだ』とのスピーチに返す言葉もなく衝撃を受けた。アジア問題は沖縄が重要、果たす役割は大きい。世界平和の理念を沖縄から発信しよう」と挨拶した。
當山正範監査により決議文が読み上げられ、金城幸弘理事による万歳三唱をもってFWP沖縄県連合会の記念すべき設立大会の幕を閉じた。


コメント