国際勝共連合 機関紙 思想新聞は創刊56年 通巻1896号 (令和8年4月1日)

第33回 新しい憲法をつくる国民大会 憲法改正への時勢到来す

思想新聞2002年5月15日【33回自主憲法国民大会】

混迷した日本の活性化を
憂国の500人が九段に結集

500人を集め、盛大に開催された「新しい憲法をつくる国民大会」
(5月3日、東京・九段、千代田区公会堂、左は故・木村睦男前会長)

 55回目の憲法記念日の5月3日、「新しい憲法をつくる国民大会」(第33回自主憲法制定国民大会、主催=「新しい憲法をつくる議員同盟・同国民会議」)が東京・九段の千代田区公会堂で約5百人を集めて開催された。第一部の沖縄音楽を紹介する歌謡の部に続き、第二部の大会では昨年暮れ、逝去した木村睦男前会長の冥福を祈り、新会長に就任した櫻内義雄元参議院議長が挨拶。また、識者を代表し小室直樹氏が講演を行い、懸賞論文の発表など盛り沢山の大会となった。

 第一部では、石垣島出身のミュージシャンでラジオの司会も務める宮良貴俊氏(バンド「リ・ハビリーズ」リーダー)が沖縄歌謡をわかりやすく実演で紹介。司会は久保田万作氏が務めた。

 第二部は、清原淳平事務局長が司会。初めに昨年12月に逝去した前会長の故・木村睦男元参院議長の冥福を祈り、遺影に向かい全員が黙祷。

 国歌斉唱に続き、病気療養中の副会長・理事長の上田稔元環境庁長官に替わり、理事の飯田忠雄元参議院議員が開会の辞を、「近年、教育の荒廃現象や異常犯罪の続発、経済不況にソ連崩壊後の国際情勢の推移等々から、報道各社の世論調査で、国民の6割が憲法改正に賛成。これを受け国会で憲法調査会が設置され、今活動を展開しており、永年、憲法改正の運動を続けてきた当団体にとりやっと時勢が巡ってきたと感無量。だが、国会に具体的改憲案が上程されるまで国会の改憲派勢力を後押し一層努力したい。

 この春主催団体の役員会において、大会内容を検討し、4つのスローガンを決めた。今年は国会で憲法調査会が活動しており、改憲案の発表よりもむしろ、国会が憲法問題に取り組んでいることを広く国民に知ってもらう運動を中心とすることになった。憲法改正は明治維新のように、青年の方々が理解できる運動を展開することが必要であると考え、今年は大学生・大学院生に呼びかけ、憲法問題に関する懸賞論文を募集することとなった」と代読した。
 続いて、主催者を代表し、「新しい憲法をつくる議員同盟・同国民会議」の櫻内義雄新会長(元衆院議長)が就任挨拶(別掲)。

 来賓として、政界から参議院憲法調査会筆頭幹事の野沢太三議員(自民党)、参院憲法調査会委員の平野貞夫参院議員(自由党)、そして主催団体理事でもある永野茂門・元法相が、学者・論壇から西部邁・秀明大教授が挨拶に立った。
 野沢氏は「昨年、憲法調査団として訪独し、48回もドイツの基本法改正のケースを学んできた。フンボルト大学のクリッパー教授が『生きているものは変化し、死んでいるものは変わらない。憲法が一定の影響力を持とうとすれば、時代に合わせて見直していくべき』と言われ深く感銘を受けた」と述べた。

 平野氏は「現在の九六条は占領軍が憲法を変えてはならないとかけた手錠。この改正手続きを明記した九六条を変えてこそ改憲の第一歩。それを変える法案はできているが、先が進まない。日本人の知恵と力でつくった憲法がないようでは、21世紀の日本の再生はない。先の調査会で、憲法制定権は、国会にではなく国民にある。この制度をつくらずして、これほど政治的不作為行為はない。それに反対する政治家はそもそも基本的人権を語る資格はない。究極の基本権とは、国民に憲法制定する権利を開放することだ、と訴えた」と強調した。

 永野氏は「憲法を改正する運動を国を挙げてさらに一歩を進めていただきたい。日本人自身の手になる憲法をつくることによって、国家の大戦略が成り立ち、それが国益のみならず真の国際貢献を果たすことになる」と訴えた。
 西部氏は、「人は安易に国民主権というが、そも国民とは何者ぞという原点を考えるべき。国民とは国の民、国とは長い歴史と伝統を持ち、日本は世界に冠たる長い歴史と持続的な伝統を持っている。にもかかわらず、戦後そのような国の歴史がほぼ全般的に間違いであったという言説に、教育の現場や報道機関によって50余年間も支配され続けてきた事実から、この日本列島に住んでいる人々の大半は、すでに厳密な意味で日本国民であるとは言えない。国のことを大事としないのは国のためではないからだ、という議論が必要だ」と喝破し、「第十二条や十三条には『国民の自由の権利』が書かれている。もちろん当然ながら手前勝手な自由を主張すれば、自由放埒の無秩序状態に陥るわけだから、『公共の福祉に関しない限り』という制限が付されている。だが、この公共の福祉とはどういうことか。それに関しては憲法のどこを読んでも一片の示唆もない。私見を述べれば、公共の福祉の基準とは、この国の歴史に基づいて、自分たちの国柄というものを引き継いで、それを自分たちの子孫に対して引き渡すという考え方が公共の福祉の基準になる。であれば自分たちの国の歴史を守り、後世に伝えんとする意見や行動から離れたものなら、それがいかに自由や民主という名において多数派の意見であれ、自分たちの国柄から大きく離れるなら、それは公共の福祉の基準に反している、またそういう方向での自由は単なる放埒にすぎないことが、憲法において的確に示されなければならない」と語った。

 また、主催者側来賓として、参加団体に名を連ねる本連合の渡辺芳雄事務総長代理、高橋正二本部理事らが紹介され、多数の祝電が寄せられた。
 休憩をはさみ、政治学者の小室直樹氏が講演を行った(抜粋別掲)。続いて、学生公募論文の選考結果を竹花光範駒澤大副学長が講評とともに発表された。最優秀作品も会場で発表された。
 こののち、世界平和連合(FWP)東京都連合会の片山勲理事が三カ条からなる大会決議案を読み上げた。満場の拍手で承認を受け、政府・国会・各党へ提出するため決議書が櫻内会長に手渡された。
 閉会に際し理事の板垣正元参院議員が力強く挨拶。最後に弁護士の長塚安幸氏の音頭で万歳三唱し大会を締めくくった。

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